1トランジスタ構成の疑似SRAMは携帯機器分野で開花するか? ――バッテリ寿命,高集積度への市場要求に対する一つの答え
●メモリ容量は年に200%の割合で増加
すべてのデータ処理機能をサポートするため,要求されるメモリの集積度(記憶容量)が急速に増加しています(図3).疑似SRAMは,ワークエリア用メモリまたはプログラム・コード実行のためのプログラム用メモリとして使用されます.携帯電話に搭載されるメモリ容量は,2000~2002年には,年率200%以上の割合で増加しています.この伸びは,主に第2.5世代/第3世代携帯電話の新機能とアプリケーションがけん引しています.筆者ら(米国Cypress Semiconductor社)は,ベースバンド処理用ASICにすべてのメモリを統合することは不可能であると見ています(プロセッサやASICに組み込めるサイズを超えてしまうため).
〔図3〕携帯機器用メモリの容量の推移