PCI-X 2.0の仕様概要と設計方針(前編) ――DDR、QDRを利用して最大4,264Gバイト/sでデータ転送
最後に,ストローブ信号には専用のPCIピンが必要となります.表2に既存のピンに対応する信号ピンを示します.C/BE[0]#~C/BE[3]#のバス信号は,関連するデータ信号と近接していますが,C/BE[4]#~C/BE[7]#は近接していないことに注意する必要があります.これは信号のタイミングに大きな影響を与えます.したがって信号伝播時間の制約は絶対に守らなければなりません.
PCI-X 2.0に対応したデバイスの開発では,そのほかにもI/OセルやECC,パッケージなどの設計で留意すべき点がいくつかあります.これらについては本稿の後編で解説します.
〔表2〕ストローブ信号のピン割り当て
信 号
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ピン割り当て
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STBF[0] | C/BE[0]# |
STBF[0] | C/BE[1]# |
STBF[1] | C/BE[2]# |
STBF[1] | C/BE[3]# |
STBF[2] | C/BE[4]# |
STBF[2] | C/BE[5]# |
STBF[3] | C/BE[6]# |
STBF[3] | C/BE[7]# |
Stillman Gates
米国Adaptec社,ASIC Architect
◆筆者プロフィール◆
Stillman Gates.米国Adaptec社のASIC architect.同社で12年にわたり,ISA,EISA,PCI,PCI-X,SCSIおよびFCインターフェースを搭載したストレージ用ASICを開発してきた.また,PCI-X 2.0 やSerial SCSIの策定を行うワーキング・グループで積極的に活動し,PCI,PCI 66,PCI-X 1.0,FC-AL 1.0,FCPLDおよびSCSI規格の開発に参加.30の米国の特許を保有している.