PCI-X 2.0の仕様概要と設計方針(前編) ――DDR、QDRを利用して最大4,264Gバイト/sでデータ転送
●PCIデバイスを二つのモードで区別
PCI-X 2.0はPCIやPCI-X 1.0と下位互換性があるため,各規格の動作状態を区別する必要があります.そこでPCI-X 2.0のドラフト仕様では,「PCI-Xモード1」と「PCI-Xモード2」の動作を定義しています.
PCI-X 1.0のデバイスは,自動的にPCI-Xモード 1に準拠していることになります.PCI-Xモード1では,以下の仕様が定義されています.
- 信号レベルは3.3V
- PCI 33,PCI 66,PCI-X 66,PCI-X 133の各デバイス
- 共通クロックを利用したデータ転送
- ECCはオプション
従来のPCIとPCI-X 1.0で定義されなかった新しい機能は,PCI-Xモード2で定義されます(なかには,モード1でオプションとなっている機能もある).PCI-Xモード2では,以下の仕様が定義されています.
- 信号レベルは3.3Vと1.5V
- PCI-X 133,PCI-X 266,PCI-X 533の各デバイス
- ソース同期クロックを利用したバースト・プッシュ・トランザクション転送
- ECCは必須