3GIOはPCIの皮を被ったInfiniBandか? ――第3世代I/O規格の概要

渡辺 玲

tag: 組み込み 半導体 実装

技術解説 2001年10月16日

●バスの規格は用途と最新技術で決まる

 もっとも「シリアル・バス=ピア・ツー・ピア・コネクション」,「パラレル・バス=マルチコネクション」と決まっているわけではない.難易度は別として,組み合わせは自由だ.例えばEthernetはシリアル系だが,最初はマルチコネクション型であった.ハブやスイッチが出てきてピア・ツー・ピア型に移行したのだ.

 別の例もある.組み込み用のARMのオンチップ・バス規格で昔はASBというのが主流であった.これはオーソドックスな双方向のマルチコネクションだが,最近使われだしたAHBという新しいオンチップ・バス規格はパラレル・バスだが単方向のコネクションである.完全なピア・ツー・ピアにはなっていないが,間に挟まれたMUXに対してピア・ツー・ピアなので,自分以外のドライバは見えない.ASICの開発では設計フロー上(特にタイミング・チェック時に)ハイ・インピーダンスを扱うことがたいへん苦手だが,AHBは単方向バスなのでハイ・インピーダンスになることはない.これも大きなメリットである.

 一方,ピア・ツー・ピアで双方向の場合もある.USBが良い例である.つまりどの組み合わせがベストかは用途をにらんで決められる.何に使うのか,何が大事で何を犠牲にできるのか.そのうえで最新技術を考慮してバスの規格は定められるので,ひと口には言えない.この結果,用途に最適化したいろいろなバスの規格ができるのである.

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