3GIOはPCIの皮を被ったInfiniBandか? ――第3世代I/O規格の概要
一方の3GIO規格は,米国Intel社が主体のArapahoe Working Groupを一度経た後,PCI(Peripheral Component Interconnect)の標準化団体であるPCI-SIGに提出され,8月3日に理事の票決により満場一致で次世代PCIの標準規格(たぶんPCI 3.0になる)として承認された.PCI-SIGの理事会はAMD社,米国Broadcom社,米国Compaq社,米国Hewlett-Packard(HP)社,米国IBM社,Intel社,米国Microsoft社,米国Phoenix Technologies社,米国Texas Instruments(TI)社の9社で構成される(合併で1社減りそうだが...).これもすごいメンバである.しかも「PCIの後継標準規格」というフレーズが持つ影響力は絶大である.ちなみにHyperTransportを持つAMD社もPCI-SIGの理事会を構成する1社で,しかも3GIO規格をPCIの後継規格にする案件に,なんと賛成票を投じたのである!このことはニュース・サイトで大きな話題となり,いろいろな憶測を呼んだ.そして今,その興奮の覚めやらぬまま,3GIOの技術内容がお披露目された(両者の動きはまったく激しい.本誌は月刊誌なので読者が読まれるころには,はてさてどうなっていることやら...).
さて次世代PCI標準規格(つまり3GIO規格)の今後のスケジュールだが,まずIntel社,Compaq社,米国Dell Computer社,IBM社,Microsoft社の5社がドラフト仕様書を年内に策定し(といってもほとんどはIntel案でもう固まっているのだろうが...),PCI-SIGのメンバ各社が2002年初めにそのドラフトをレビュー,2002年の中ごろまでに標準仕様書がリリースされる.同時に各社が設計に入り,2003年に実機テストを行って,2004年に3GIOを装備した新製品を出荷開始となるようである.