つながるワイヤレス通信機器の開発手法(7) ――続・原理設計を行う 通話の原理から通信を学ぶ
●携帯電話特有のアプリケーション関連技術
現在,さまざまなものが携帯電話にアプリケーション関連技術として組み込まれている.例えば,インターネット技術をベースにしたWebブラウザ(例えばiモードなど),メール機能,低価格ディジタル・カメラと同等の機能,ファミコン時代にはやったゲームなどが挙げられる.
しかし,今や携帯電話は,単純なアプリケーション関連技術だけではなくなっている.ディジタル・カメラで撮った写真をメールで送ったり,Webブラウザと連携して動くJavaアプリケーションを搭載するなど,多彩な機能を通信と組み合わせることで,さらに便利な使いかたを生み出している.また,携帯電話をIDカードの代わりに使うためのIrMCや磁気チップなどの新しい組み合わせ技術も今後期待される.
参考・引用*文献
(1) 「ディジタル方式自動車電話システム標準規格 RCR STD-27F」,電波産業会,1997年2月.
(2) 太田博之,「2.5G/3G携帯電話の要素技術」,『Design Wave Magazine』,pp.78-85,2002年12月号.
おおた・ひろゆき
加賀電子(株)
◆筆者プロフィール◆
太田博之.20年近くにわたりGPS,携帯電話,ワイヤレスLAN,Bluetooth用システムおよびシステムLSI開発を経験.現在はBluetooth開発アライアンスhimicoプロジェクト(http://www.himico.com/)でコーディネータとしてアライアンスに参加.システムLSI開発から次のフェーズへのステップアップを模索中.趣味はあまたある通信標準規格をだれよりも早く理解すること.