つながるワイヤレス通信機器の開発手法(1) ――仕様を理解する

太田博之

tag: 組み込み

技術解説 2002年9月 3日

●理解できたと思ったら,ほかの人に説明してみる

 理解したつもりでいても,他人に説明してみると案外うまく説明できないものだ.他人にうまく説明できないうちは,理解できていないものと思ったほうが正解である.

●グループ学習では必ず先行で調査する人を決める

 上記のコツと同じように,読み合わせを行い,グループ内で話し合いながら進めていくことは,仕様を理解するうえで非常に有効な手段である.

 しかし,グループによる作業は責任の所在があいまいになりやすく,難しいところが最後まで理解できずに残ってしまう場合が多い.また,もともと難しく根気のいる作業なので,ただ時間を取って集まるだけではなかなか理解が深まらず,時間のむだになる場合が非常に多い.

 このような事態に陥らないためにも,章ごとの持ち回りでいいので,先行して調査する人を決めて作業を進める方法が良い.

●セミナなどをうまく活用すればコスト削減になる

 仕様書を理解することは多くの時間が必要であり,その時間を買うつもりでいれば,セミナやトレーニング,コンサルタントなどの外部の力を使うことが理解への近道になる.

 簡単にコストを計算してみる.平均的なエンジニアの1日当たりのコストは会社,年齢にもよるが約5万円/日程度である.仕様書を理解するのに3人の人数で10日間かかったとしたら,それだけで150万円投資したことになる.

 このコストの一部をセミナへの参加費に充てることを考えてみる.例えば,セミナに参加して10日間かかる作業が8日間で終わるとすると30万円程度のコスト削減になる.筆者も年間で数本から10本程度セミナの講師を務めるが,そのセミナへの参加費は1人数万円程度である.30万円かけるとすると,かなりりっぱなセミナに参加できることを覚えておいてほしい.

組み込みキャッチアップ

お知らせ 一覧を見る

電子書籍の最新刊! FPGAマガジン No.12『ARMコアFPGA×Linux初体験』好評発売中

FPGAマガジン No.11『性能UP! アルゴリズム×手仕上げHDL』好評発売中! PDF版もあります

PICK UP用語

EV(電気自動車)

関連記事

EnOcean

関連記事

Android

関連記事

ニュース 一覧を見る
Tech Villageブログ

渡辺のぼるのロボコン・プロモータ日記

2年ぶりのブログ更新w

2016年10月 9日

Hamana Project

Hamana-8最終打ち上げ報告(その2)

2012年6月26日