高速化が図られ用途も広がるシリアル・インターフェースの世界

Richard Nass

tag: 組み込み

技術解説 2001年5月 8日

4.USB2.0の次に来るものは?

 USB 2.0の次に来るものは,まだ決まっていない.過去の経験から,使えるパイプがあればだれかがその使い道を見つけるものである.

 わずか2年前までは用途が考えられなかった周波数帯域幅が,現在ではシステムにおける制約と見なされている.Devine氏は,「1996年に当社が初めてUSB 1.0を開発したとき,8Mbpsで圧縮動画を操作できると想定して,12Mbpsは周波数帯域幅としてはきわめて十分と思われた」と述べている.

●USB3.0はいつ?

 意外なことに,現在USB 3.0を定義しようという動きはまだない.USB 2.0のハードウェア開発者は,予想外のアプリケーションが現れないかぎり,少なくとも5年間,おそらくはそれ以上,ハードウェアとしてUSB 2.0を使い続けることになると考えている.

 Siliverman氏は,「USB 3.0についてはまだ話題にさえなっていないが,数年のうちには話題にのぼる日が来るとわたしは確信している.この業界では,なにもかもがますます速く動くようになっている.しかし,いつになればこれ以上高速のものが必要となるのか,予測するのは困難だ.おそらく,少なくとも4年後か5年後ということはないだろう」と語る.

●USB 2.0規格はどこまで遵守されるか

 USB 2.0はまちがいなく,規格の遵守という点ではUSB 1.0/1.1のいずれよりも厳密になるだろう.USBの委員会では,USB 1.0/1.1よりも厳しい特性試験に合格しなければ機器メーカにUSB 2.0のロゴを表示させない規則を施行している.にもかかわらずUSB 1.0では,プラグ機能をサポートすれば,ハードウェア仕様が完全に遵守されていなくとも試験に合格させることにしている.「明らかに,互換性が確立されなければ,その分野でユーザと問題を起こし,市場全体の鈍化につながるだろう.USB規格の厳密な準拠が順調に浸透し,USB 1.0からの教訓が生かされるものと期待している」とDevine氏は語る.

 現在,まだUSB 2.0準拠のシステムは試作品の段階だが,開発サイクルの同じ時点で比べれば,USB 2.0はUSB 1.0よりも先を行っている.評価に使えるツールもあれば,プラグインするためのボードもあり,これらは設計どおりに動作している.

 「USB 2.0はUSB 1.1のときよりもはるかに急速に受け入れられていくだろう.同じ過ちを繰り返したいと思う人はいないからだ.USB 1.1では,じつに数多くの失敗があった.その多くが,OSの準備が整う前にハードウェアを売り出そうとして,まだ準備が整っていないものを使おうとしたのが原因だった」とKawasaki LSI社のSilverman氏はいう.

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