トヨタがハイブリッド車の新モデル2車種を発表,電気自動車の2012年モデルも続々 ―― 東京モーターショー2011
●リチウムイオン電池のプラグイン・ハイブリッド車はすでに受注を開始
もう一つは,プラグイン・タイプのハイブリッド乗用車「Prius Plug-in Hybrid(プリウスPHV)」である(写真5).この11月29日に受注を開始した.販売は2012年1月30日に始める予定.価格は消費税込みで320万円から.外形寸法は全長4,480mm×全幅1,745mm×全高1,490mm(ホイール・ベース2,700mm).
写真5 プラグイン・タイプのハイブリッド乗用車「Prius Plug-in Hybrid(プリウスPHV)」
プリウスPHVはバッテリにリチウムイオン2次電池(容量4.4kWh)を採用することで,満充電バッテリ走行距離を26km(JC08モード走行時)とハイブリッド車としては長めに確保した(写真6).ガソリン1リットル当たりの走行距離(燃費)は61.0km(JC08モード走行時)ときわめて長い.充電時間は交流200Vで約90分,交流100Vで約180分とかなり短い.バッテリ走行時の最高時速は100km.
ガソリン・エンジンの排気量は1.8リットル,最高出力は53kW(5,200rpm),最大トルクは142N・m(4,000rpm).電気モータは最高出力が60kW,最大トルクが207N・mである.
このほかハイブリッド車では,スズキがコンパクト・クラスの乗用車「SWIFT EV Hybrid(スイフト EVハイブリッド)」を参考展示していた(写真7).外形寸法は全長3,850mm×全幅1,695mm×全高1,510mmである.
写真7 コンパクト・クラスのハイブリッド乗用車「SWIFT EV Hybrid(スイフト EVハイブリッド)」
SWIFT EV Hybridのパワー・ユニットは電気モータ(交流同期モータ)と発電用ガソリン・エンジン(排気量658cc)で構成される.バッテリによる電気モータ走行を基本としており,バッテリの残りが少なくなると発電用エンジンが自動的に起動してバッテリを充電する.バッテリは商用電源でも充電できる.満充電に必要な時間は交流200Vのときに約90分,交流100Vのときに約4時間である.
SWIFT EV Hybridは,設計思想としては電気自動車に近い.2011年5月に横浜で開催された「人とくるまのテクノロジー展2011」でゼネラルモーターズ・ジャパンが展示した「シボレー・ボルト(Chevrole Volt)」と似ている.