トヨタがハイブリッド車の新モデル2車種を発表,電気自動車の2012年モデルも続々 ―― 東京モーターショー2011

福田 昭

tag: 組み込み 電子回路

レポート 2011年12月 2日

●都市交通用の電気自動車コンセプト・モデルに注目

 さまざまなアイデアを盛り込んでいて興味深かったのが,電気自動車のコンセプト・モデルである.電気自動車は内燃機関の自動車と比べるとレイアウトの自由度が高い.既存の自動車の枠組みを取り払うような新しい自動車の可能性を示していた.

 具体的には,都市交通をねらった超小型乗用車のコンセプト・モデル,スポーツ・カーのコンセプト・モデル,乗用車と商用車を融合させたコンセプト・モデルなどが展示されていた.

 都市内の移動手段を想定した電気自動車のコンセプト・モデルを展示したのは,日産自動車と本田技研工業である.いずれも3人乗りの小型乗用車で,前部座席が1名,後部座席が2名という座席レイアウトのモデルだ.

 日産自動車が展示した都市交通用コンセプト・モデル「PIVO3(ピボ3)」は,道幅が4mしかない道路でも切り返しをせずにターンできることを特徴とする(写真12).回転半径は2mしかない.車輪に電気モータを組み込んだインホイール・モータの採用によって,大きな舵角のステアリングを実現した(写真13).外形寸法は全長2,800mm×全幅1,650mm×全高1,520mm(ホイール・ベース1,900mm).

 

写真12 都市交通用の3人乗り小型乗用車「PIVO3(ピボ3)」

 

写真13 PIVO3がターンしているところ.四輪操舵であり,しかも蛇角が大きい

 

 本田技研工業が展示した都市交通用コンセプト・モデル「MICRO COMMUTER CONCEPT」は,非常に小さなボディを特徴とする(写真14).外形寸法は全長2,500mm×全幅1,250mm×全高1,430mm(ホイール・ベース1,860mm)しかない.大型自動二輪車並みの外形寸法である.ちなみに本田技研の最高級大型自動二輪「ゴールドウイング」の外形寸法は全長2,630mm×全幅945mm×全高1,525mm(ホイール・ベース1,690mm)なので,大きさとしてはかなり近いことが分かる.

 

写真14 都市交通用の3人乗り小型乗用車「MICRO COMMUTER CONCEPT」

 

 さらに,ハンドルではなく,2本のレバーでステアリングを操作する「ツインレバー・ステアリング」を考案した(写真15).従来の丸いハンドルに比べると,初心者でも運転しやすいという.またハンドルと違ってメータ類をさえぎらないため,計器パネルが見やすくなる.

 

写真15 MICRO COMMUTER CONCEPTの「ツインレバー・ステアリング」

 

 MICRO COMMUTER CONCEPTは容量が3.3kWhのリチウムイオン電池をバッテリとして搭載しており,満充電状態から約60kmの距離を走行できる.最高速度は60km/h.充電時間は交流200Vのときに1時間以下,交流100Vのときに2時間以下である.

 

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