トヨタがハイブリッド車の新モデル2車種を発表,電気自動車の2012年モデルも続々 ―― 東京モーターショー2011
●2012年の販売を目指す電気自動車が続々
電気自動車では2012年に市販を目指す,実用に近いモデルの展示が相次いだ.
メルセデス・ベンツ日本は,2人乗りの超小型乗用車「smart(スマート)」をベースとする電気自動車「smart fortwo electric drive(スマート電気自動車)」を展示した(写真8,写真9).2012年半ばには日本国内で販売を始める計画である.
写真8 2人乗りの電気自動車「smart fortwo electric drive(スマート電気自動車)」
スマート電気自動車の電気モータは最高出力55kW,最大トルク130N・m.ドイツのDaimler社とBosch社の合弁企業であるEM-motive社が開発した.バッテリは容量が17.6kWhのリチウムイオン電池.Daimler社とドイツEvonik Industries社の合弁企業であるDeutsche ACCUmotive社が開発した.満充電バッテリ走行距離は140km,最高速度は120km/hである.満充電までの充電時間は交流200Vで8時間,交流100Vで16時間.
またトヨタ自動車は,軽自動車クラスの電気自動車「FT-EVⅢ」を参考展示した(写真10).外形寸法は全長3,110mm×全幅1,680mm×全高1,500mm(ホイール・ベース2,000mm).乗車定員は4名である.2012年の市場投入を目指すとしている.バッテリはリチウムイオン電池で,満充電での走行距離は105kmを目標仕様とする.
本田技研工業も,2012年に販売を目指す電気自動車「FIT-EV(フィットEV)」を出展した(写真11).ガソリン・エンジンの乗用車「FIT(フィット)」をベースにした電気自動車である.パワー・ユニットは最高出力92kW,最大トルク256N・mの電気モータ,バッテリはリチウムイオン電池.最高速度は144km/hに達する.
写真11 ガソリン・エンジンの乗用車「FIT(フィット)」をベースにした電気自動車「FIT-EV(フィットEV)」