組み込み技術者のための資格試験,傾向と対策(5) ―― 直前対策! 情報処理技術試験特別号
解答・解説のページ(その3)
問 図の回路で,フリップフロップのセットアップ時間を1ナノ秒,フリップフロップの遅延時間を0.5ナノ秒,クロックスキューを0.5ナノ秒,組み合わせ回路の遅延時間を2ナノ秒とする.回路の最高動作周波数は何MHzか.
ア 250 イ 400 ウ 2,500 エ 4,000
<H20年度 春期 テクニカルエンジニア(エンベデッドシステム)午前 問題 問15を引用>
この図はCPLDやFPGAの教科書にもよく登場します.HDLなどでハードウェア設計をしている人には簡単ですね.ヒントが必要な方は,こちら(
Interface 2009年3月号の記事「作ればわかるPCI Express」 第3回
)を参照してください.
この問題では,クロック・スキュー(クロックのズレ,ばらつき)が明記されていますので,には,それを含めて動作周波数を求める必要があります.

- フリップフロップの(出力)遅延時間が0.5ナノ秒(ns)
- 組み合わせ論理回路の遅延時間が2ナノ秒
- フリップフロップのセットアップ時間が1ナノ秒
- それに,クロックがずれて,0.5ナノ秒遅れた分を考慮すると,
動作周波数=1 /(0.5+2+1+0.5(ナノ秒))=0.25GHz=250MHz
となります.よって,答えはアです.
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