USBの基礎知識 ――パケットのフォーマットからプロトコルの詳細まで
● USBの通信速度判定
図5にUSBコネクタ付近の構成を示します.USBホストに何も接続されていない状態では,D+/D-の両方に実装されている15kΩのプルダウン抵抗で両方の信号が"L"レベルとなります.ホストはこの状態で,D+やD-の信号が変化するのを待っています.
図5 USBコネクタ付近の構成
この状態でフル/ハイ・スピード機器が接続されると,D+側に実装されている1.5kΩのプルアップ抵抗により,D+が"H"レベルになります.ホストはこれを検出して,フル・スピード機器またはハイ・スピード機器が接続されたと判定します.
逆にロー・スピード機器が接続された状態は,D-が"H"レベルになることで判定できます.
フル・スピード機器とハイ・スピード機器の判定については,USBリセット期間中にCHIRPハンドシェイクと呼ばれるプロトコルで,お互い(ホストとターゲット)が480
Mbpsに対応しているかどうかを確認します.