つながるワイヤレス通信機器の開発手法(14) ファームウェアを設計する(その2) ──エラー制御と高周波制御を実現する方法

太田博之

tag: 組み込み

技術解説 2004年10月18日

● ファームウェアからPLL回路へ周波数を指示

 PLLは,基準となる発振回路にもう一つの発振回路(ここではこれを「被同期発振回路」と呼ぶことにする)を同期させて使用する(図8).位相差検出回路は基準発振回路と分周回路の出力の位相差と周波数差を検出し,これらに比例した誤差信号を出力する.位相差検出回路から出た誤差信号は,LPF(ローパス・フィルタ)で平滑化されてVCO(電圧制御発振器)に入力される.

 VCOでは,LPFの出力が周波数の低い(もしくは位相が遅れている方向の)電圧の場合は高い周波数を発振するように,その逆の場合は低い周波数を発振するように接続される.局部発振周波数などに使用する場合,VCOの出力はそのままほかの回路に接続される.また,VCOの出力は分周回路にも入力される.分周回路はマイコンなどで設定される任意の比(ここでは1/N)にVCOの出力を分周する.分周された信号は再び位相差検出回路に入力される.

f08_01.gif
図8 PLLの構成
図中のNを制御することにより,VCOの発振周波数を変えることができる.

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