つながるワイヤレス通信機器の開発手法(13) ――ファームウェアを設計する

太田 博之

tag: 組み込み

技術解説 2004年9月16日

 Bluetoothの場合,図10のように625μsごとに,送信フレームと受信フレームを交互に送る.割り込みは受信フレームの直後にかかるように設定(1.25ms間隔)し,受信フレーム終了のタイミングでメイン処理から割り込み処理へプログラムをジャンプさせる.

 割り込みの中では,受信データの取り込みや送信データの設定,エラー検出時の再送要求,チャネル制御(通信相手との接続/切断処理)の状態遷移の管理を行う.メイン処理では,LMP(link manager protocol)と呼ばれるプロトコルのメッセージ処理とHCIと呼ばれる高位インターフェースの処理,およびシステム全体の処理を行う.また,割り込み処理とメイン処理から共通に見ることができるメモリ領域に必要なメッセージを書き込んだり読み出したりすることで,それぞれの間で情報の授受を行う.

 Bluetoothでは,図10のように1.25msに一度,割り込みの処理を行うように設定したが,通常は周期的に起きるイベントでもっとも周期が短いものを割り込み処理に割り当てるようにするとよい.携帯電話の場合は,フレームの周期である20msに一度,割り込み処理を行うようにすることが多いようだ.また,一定周期の中で割り込みをかけるタイミングについても,Bluetoothの例のように受信フレームの後端にするのが一般的である.

f10_01.gif
〔図10〕各処理の関係
割り込みは,受信フレームの直後にかかるように設定する(1.25ms間隔).

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