破壊と創造のサイクルを回せ!《実装編》 ―― ものアプリハッカソン(2)
ものづくり系技術者やWeb系プログラマ,製品デザイナなどを集めたワークショップ・イベント「ものアプリハッカソン」の1日目は,参加者が10チームに分かれてオリジナル・ガジェット(電子機器)のアイデアを出し,コンセプト・モデルを作成した.そして,1次審査を通過した以下の5チームに,通過できなかったチームのメンバがそれぞれ加わって,7~8人のチームとして再編成された.
- チーム「ディスコミュ」:冷蔵庫のたまご「親こっこ」
- チーム「GeeWii」:旅を楽しくするプリンタ
- チーム「KodoQ」:怒りのイカ
- チーム「独りじゃない」:プラネタリウム
- チーム「ちい」:おばあちゃんのチーン
新チーム体制で,再度,コンセプトやアイデアのブラッシュアップ,実装に向けてのハードウェアの検討などを深夜まで行った(写真1).なお,ここまでは前回のレポート記事で報告済みである.
写真1 7~8人構成の新チームで作業

今回は,ワークショップ2日目の様子を報告する.コンセプト・モデルを基に,支給されたArduinoボードなどのハードウェアを組み合わせて実装し,試作品を開発する.そして成果物のプレゼンテーションを行い,最終審査が行われる.
●コンセプト・モデルと実装の狭間で悩む
2日目は,コンセプト・モデルから,実際に動作するものを作成するのが目標だ.1次審査は,革新的なアイデアを創出することにフォーカスを当てているため,実現可能性(フィージビリティ)は評価の対象外である.そのため,コンセプト・モデルに実装上の課題を抱えたままというチームもある.ここでいう「実装上の課題」とは,技術的に実現可能かどうかに加えて,与えられた(または調達可能な)部材や工具,開発環境などで作成可能か,そしてもっとも厳しいのは17時から始まるプレゼンテーション(発表会)の時間(いわば納期)に間に合わせることができるのかどうか,である.各チームは,納期に間に合わせるべく役割を分担し,作業を進めていく.
●ハードウェア構成とネットワークについて検討
コンセプト・モデルを実装するには,ハードウェアの検討が不可欠である.Arduinoと部材をどう組み合わせるのか,機構(メカ)はどうするのか,ネットワークはどうするのか,プログラムでどうやって制御するのか,などについての検討が続く(写真2).
写真2 Arduinoとサーボ・モータで鈴を鳴らすハードウェアを構想中(チーム「ちい」)
鈴(りん)は,チーム・メンバが持参したものである.

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