破壊と創造のサイクルを回せ!《実装編》 ―― ものアプリハッカソン(2)
●チーム「KodoQ」:(「怒りのイカ」改め)「怒りを愛にカエル」
家族や恋人に対して怒りを感じたとき,それをすぐ相手にぶつけるのではなく,センサを取り付けたカエルを思い切り握りつぶすことにより,怒りの感情を発散する.Arduinoにつないだセンサが,その怒りの感情を読み取り,Androidアプリを介してクラウド・サービス(AWS)上のデータベース・サーバにいったん保存する.1時間後,怒った人のスマホに,「怒り」を相手に送信するか否かという質問が届く.怒りのおさまった人は「送信をやめる」を選択するので,めでたし,めでたし,というシステムである(写真14~写真16).
写真14 「怒りのイカ」のハードウェア構成図(構想時)
怒りのデータは,クラウド上のデータベース・サービスで管理する.

写真15 カエルの人形に,曲げセンサを組み込む

写真16 カエルにArduinoを実装

「怒り」というネガティブな情報の送信を,あえて非同期にすることで時間差を作り,怒りの伝搬を防止できるようにしている.なお,当初は「おじいちゃんとおばあちゃん」という設定だったが,プレゼンテーションの寸劇では「彼氏と彼女」に変更されていた(写真17~写真20).
写真17 プレゼンの様子
彼女:最近なんで連絡くれないの?
彼 :ハッカソンで忙しいから....(会場爆笑)
彼女:そんなしょうもないイベントに出るんだったら,連絡してよ!
彼 :(怒!)そうだ,カエルを....(むぎゅー)

写真18 カエルを握りつぶした1時間後
スマホが,怒りを送信するか,たずねてくる.

写真19 クラウド上のデータベースへのアクセスについての説明
SQL言語のSELECT文が見える.

写真20 AWSのEC2サービスへのhttpによるアクセスを説明

●チーム「ディスコミュ」:冷蔵庫のたまご「親こっこ」
遠く離れて独り暮らしのわが子を案じてか,「ちゃんと食事してる?」,「どうしてる?」などの電話やメッセージが大量にスマホに着信.親心は分かるけれど,あまりにも多いと正直言ってうんざり気味である.そこで,冷蔵庫の中を自由に撮影できるたまご型の装置「親こっこ」を置けば,親が冷蔵庫の中身を見て安心したり,冷蔵庫の食材で作れるレシピを考えて送るなどの世話ができたりする.親心を傷つけずに,コミュニケーション量を適切にするためのシステムである(写真21,写真22).
写真21 「親こっこ」のコンセプト

写真22 プレゼンの様子
冷蔵庫の中に「親こっこ」を設置したイメージで,プレゼンが行われた.しかし,思うように動作しないハプニングも....仕切り直して,再度実演.

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