『E検定』の問題にチャレンジ! ―― 模擬問題(全10問)とその解答
【問2 解説】 分野:電子回路 難易度:レベル2
【答】 イ
図2.1
図2.2
図2.1の回路は,図2.2のように回路(a)と回路(b)に大きく分けることができます.回路(a)は計測器用によく利用される応用回路で,高CMRR(Common Mode Rejection Ratio)と出力V3-V6間がGNDに関係しない浮動負荷を駆動出来る特徴があります.また,回路(b)はOPアンプの差動増幅回路です.
では回路(a)側から計算していきます.
まず,電圧V3を求めます.V4にはOPアンプの帰還がかかってV1と同じ電圧となります.
また,V5も同様にOPアンプの帰還がかかってV2と同じ電圧となるため,Rに流れる電流をIとすれば,以下の式で表せます. ・・・・・・ 式2.1
この電流はV3-V4間のR3に流れるので,V3の電圧は以下の式にて求められます. ・・・・・・ 式2.2
数値を代入するとV3は2.1[V]となります.
Rに流れる電流はV5-V6間のR3には逆極性となって流れるので,V6は以下の式にて求められます. ・・・・・・ 式2.3
数値を代入するとV6は3.1[V]となります.これで回路(a)の出力V3とV6が求まりました.
次に回路(b)について計算していきます.
回路(b)はOPアンプの差動増幅回路ですから,次の公式が成り立ちます. ・・・・・・ 式2.4
式2.4に数値を代入すると,
となります.