『E検定』の問題にチャレンジ! ―― 模擬問題(全10問)とその解答
【問8 解説】 分野:半導体 難易度:レベル3
【答】 ア
電圧係数と温度係数の説明は問題文の通りです.
係数には1次,もしくは2次,それ以上の関数がある場合があり,単純な1次関数とは限りません.また,正負両方ありえます.抵抗素子の場合,不純物半導体で構成されるため,一般的なディスクリート部品よりも温度係数は大きくなります.
閾(しきい)値電圧のバラつきは構造パラメータが小さいほど影響が大きくなります.MOSミスマッチ・モデルによって,トランジスタ・サイズに応じたバラつきを評価することができます.ユニフォミティ(ウェハ面内の均一性)によって素子バラつきが変わってくるので,所定の近接配置のレイアウト時における統計値(σ:シグマ)で規定されます.
絶縁膜材料における誘電率の大きさの傾向を示すのにlow-k,High-kと表現します.
ゲート絶縁膜においては,実際にゲート酸化膜を薄くするのには物理的限度があり,トンネル効果によるゲート・リーク電流の増大にも繋がるので,代わりに厚みを維持したまま,酸化膜の比誘電率を大きくしたいなどの要求から,High-k材料が求められます.