組み込みAndroidな元気人を探せ!(2) ―― 日本Androidの会 神戸支部のディープな世界に浸る
Column 今回訪問したROBOBAについて
ROBOBAは大阪の日本橋でんでんタウンロボット連絡会が主体となって開設した,ロボットやものづくりの拠点です.特に,若い個人経営のエンジニアやベンチャ企業に対し,作業場所や開発環境を提供して活動の支援を行っています.電気街に近いので,必要な部品をすぐに調達できるという地の利があります.
Webサイトから「ROBOBAの住人」を見ると,共立電子産業やダイセン電子工業といった有名な企業も入っていますが,実際には,ROBOBAではそれらの企業の活動は行われていない様子です.どうやら,若いエンジニアたちを支援するために,名を連ねているようです.また,経験豊富なベテラン・エンジニアも多数参加しており,若いエンジニアの技術指導や経営指導,特許などの知的財産権への対応など,幅広くサポートを行っていると聞きました.
今回のコラムで登場したGalileo7 ADK main boardを開発したのも,ROBOBAの住人,菅工房です.同社は拡張用ボード「Galileo7 AD Shield」も開発・販売しています.
そのほかにも,ROBOBAの住人が開発したシステムや製品を紹介してもらいました.その中で,筆者が興味を持ったものを二つ紹介します.
●噴水の向きや強さ,光をインタラクティブに制御
まずは,ロボット噴水システム「TOUCHABLE_FOUNTAINS」を開発したジューコーです.これは,iPadをコントローラにしており,噴水ロボットの向きや水流の強さ,LEDの光などを無線LANを介して制御を行うことができます.このインタラクティブな噴水システムは,小さなお子さんでも操作できます.実際のシステムがYouTubeで公開されているので,まずはそれを見てください.
同システムは文化庁メディア芸術祭のエンターテインメント部門 審査委員会推薦作品に選ばれています.
●台車が人を自動追尾
植田 崇靖(UESEI)さんは,自動追尾台車「ついてくる台車 カルガモちゃん」を開発しています.このシステムは,既に何度もテレビ番組などで紹介されています.
これ以外にも,若手技術者が切磋琢磨して,新しい製品やシステムの開発に励んでいます.なお,ROBOBAの住人も,日本Androidの会 神戸支部の面々に触発されて,Androidの組み込み応用に注目しているそうです.
くぼ・ゆきお(@tentenV3)