プリント基板の組み立て工場を見る(前編) ―― 部品の種類,マイコン基板の組み立て方法,リフロー工程
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技術解説 2010年11月 4日
6.リフロー工程3――はんだ付け
クリームはんだの上に搭載された部品は,ただ置かれているだけのため,そのまま保管や運搬はできません.また,時間が経過するに従ってクリームはんだは劣化してしまいます.このため,部品を搭載したらすぐにリフロー炉と呼ばれる装置でクリームはんだを溶かしてはんだ付けを行います(図4).
リフロー炉では,中を通るコンベアの上下にいくつかのヒータが並んでいます.それぞれのヒータの温度は調整可能です.
コンベア上を流れるプリント配線板は,リフロー炉の各ヒータの設定により決まった温度に変化します.まずプリント配線板はリフロー炉の予備加熱で温められます.その後にクリームはんだが溶ける温度まで上がり,冷却することではんだ付けが行われます.このプリント配線板の温度変化を,温度プロファイルといいます.リフロー炉を流れる部品は,この温度に耐えることが必要になります.
温度プロファイルは,クリームはんだごとに決まっています.以前は鉛入りのクリームはんだが主に使用されていましたが,最近では有害な鉛が入っていない鉛フリーのクリームはんだが主に使用されています.
(後編へ続く)
すずき・だいすけ
西山工業(株)