プリント基板の組み立て工場を見る(前編) ―― 部品の種類,マイコン基板の組み立て方法,リフロー工程

鈴木 大補

6.リフロー工程3――はんだ付け

 クリームはんだの上に搭載された部品は,ただ置かれているだけのため,そのまま保管や運搬はできません.また,時間が経過するに従ってクリームはんだは劣化してしまいます.このため,部品を搭載したらすぐにリフロー炉と呼ばれる装置でクリームはんだを溶かしてはんだ付けを行います(図4).


図4 表面実装部品のはんだ付け
リフロー炉と呼ばれる装置でクリームはんだを溶かしてはんだ付けを行う.

 


リフロー工程のライン

 リフロー炉では,中を通るコンベアの上下にいくつかのヒータが並んでいます.それぞれのヒータの温度は調整可能です.

 

 コンベア上を流れるプリント配線板は,リフロー炉の各ヒータの設定により決まった温度に変化します.まずプリント配線板はリフロー炉の予備加熱で温められます.その後にクリームはんだが溶ける温度まで上がり,冷却することではんだ付けが行われます.このプリント配線板の温度変化を,温度プロファイルといいます.リフロー炉を流れる部品は,この温度に耐えることが必要になります.

 


リフロー炉


はんだ付けされた基板が出てくる


リフロー炉の上部


7個のヒータの温度を調整して温度プロファイルに合わせる


温度プロファイルの計測と作成

 

 温度プロファイルは,クリームはんだごとに決まっています.以前は鉛入りのクリームはんだが主に使用されていましたが,最近では有害な鉛が入っていない鉛フリーのクリームはんだが主に使用されています.

 (後編へ続く)

 

すずき・だいすけ
西山工業(株)

 

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