プリント基板の組み立て工場を見る(前編) ―― 部品の種類,マイコン基板の組み立て方法,リフロー工程

鈴木 大補

(3) アキシャル部品

 主に円筒形の抵抗やダイオードなどで,部品の両端をテープで留めた形で供給されるものをアキシャル部品といいます(写真5).機械実装が可能です.


写真5 アキシャル部品
主に円筒形の抵抗やダイオードなどで,部品の両端をテープで留められている.円筒形の抵抗やダイオードが多く背の低い部品に限られる.

 

(4) ラジアル部品

 部品の片側だけにあるリードをテープで留めた形で供給されるものをラジアル部品といいます(写真6).機械実装が可能です.


写真6 ラジアル部品
コンデンサやトランジスタなど,部品の片側だけテープで留められている.アキシャル部品に比べ部品の種類が多い.

 

 コンデンサやトランジスタ,LEDのような電子部品のほか,コネクタやスイッチなどもラジアル部品として供給されるものがあります.

(5) バラ部品など

 リレーやコイルのように寸法が大きい,または特殊な形状で機械実装ができない部品は,人手による実装を行うので,バラのまま袋や箱になどに詰められた形で供給されます(写真7).


写真7 手で実装される部品
部品が大きい,または形状が特殊で実装機が対応できない.

 

2.マイコン基板の組み立て方法

 マイコン基板の例の写真8に示します.


写真8 マイコン基板の例
表面実装部品とリード部品が搭載されている.多くの部品は機械で実装可能だが,手で挿入したり手ではんだ付けしなければならない部品もある.

 

 写真8(a)はマイコンやコンデンサなどの表面実装部品が,はんだ付けされている面です.リード部品もこの面からプリント配線板に挿入されています.

 リード線が挿入されたリード部品は,写真8(a)の反対面の写真8(b)ではんだ付けされます.この面にも表面実装の部品がありますが,ボンドで接着された後ではんだ付けされています.

 この基板の場合,表面実装部品と多くのリード部品は,機械で実装しています.コネクタなどの一部の部品のみ人手により挿入したり,はんだ付けされています.

 以降では,このような基板を製造するための方法を各工程ごとに見てみましょう.たくさんの写真を使用して説明していきます.

 

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