USB 3.0規格のFAQ(3) ―― SuperSpeed USBのテストはどのように行うか?

畑山 仁

tag: 実装 電子回路

技術解説 2009年9月15日


Q.5Gbpsの信号を通す基板の作成は大変ではないか?
A.一般的な高速シリアル・インターフェース,例えばPCI Expressの基板設計のガイドラインを理解する程度の知識が必要になる.



 プリント基板の材質は通常のFR4(ガラス・エポキシ基板)で十分です.低損失の基板を使用したり,バック・ドリルやブラインド・ビアなどの特殊な処理を採用する必要はありません.

 以下は,高速シリアル・インターフェース共通の基板設計のガイドラインです.

  • トレースは直角に曲げない.例えば135°など,角度を緩やかに
  • 差動信号線路は対称性を保つよう注意して配線する.AC結合用のキャパシタも対称に配置する
  • AC結合キャパシタの直下では,パッドを含めて周囲の電源層とグラウンド層を抜く
  • 差動ペア間でスキューが生じる場合,トランスミッタにできるだけ近い側で蛇行配線で吸収する
  • クロストーク・ノイズに注意して,Tx→Rxの配線とRx→Txの配線はできるだけ離す.あるいは配線層を裏面層と表面層に分離する
  • トレース周囲にグラウンド・アイランドを置き,グラウンド層に対してビアを多く打つ
  • 配線層を変える場合,帰還電流路を確保するために信号ビア近傍にグラウンド・ビアを打つ.その際,信号ビア周囲の電源層とグラウンド層を抜く

 USB 3.0固有の注意点もあります.ホストとハブの場合,USB 3.0とUSB 2.0が同時に通信するため,両者間のクロストーク・ノイズが問題となります.そこで,USB 3.0とUSB 2.0はできる限り離すようにしてください.また,5Gbpsを伝送できる確かな特性のレセプラタクルやケーブルを使用してください.

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