第3者試験機関によるPCI Expressコンプライアンス・テスト代行サービス ――いつでもテストでき,コストと時間を節約

川上誉

tag: 組み込み

技術解説 2006年6月29日

●○● Column ●○●
確実に早くテストをパスするには

 筆者らは開発当初からコンプライアンス・テスト合格を目指していました.そのため,開発を進める一方で,評価についても並行して準備を進めました.

 計測器メーカに相談したところ,必要な測定機器の構成に加え,評価方法をはじめとする各種のアプリケーション情報もいっしょに送られてきました.また,目標としていたCompliance Workshop #48でのPHY Electrical Testには,Agilent Technologies社のオシロスコープが使われるという情報を得ました.

 このオシロスコープの利用開始後には,すぐにスタートアップ・トレーニングを受け,コンプライアンス・テストや信号品質のテスト手順について基本的な理解を得てから測定と評価を進めました.また,技術担当者から電話やメールによるアドバイスを優先的に受けることができるレスポンス・サポート契約を利用し,不明な点についてはそのつど質問することで,疑問を早期に解消したので,スムーズに作業を進められました.

 プロトコル関連のテストについては,プロトコル・アナライザを使って確認していました.しかし,実際のコンプライアンス・テストに沿った方法で事前に確認しておいたほうが安心できると考え,これについてもPTCによる事前検証を,有償コンサルティングの形で提供してもらいました.実際,製品の一部について改善すべき点が確認できました.

 このように,相互接続性テスト以外についてはすべてパスすることがほぼわかった状態で,安心してコンプライアンス・テストに臨みました.

 CBB1やCLBなどのテスト・ボードはPCI-SIGのWebサイトから購入できますし,SIGTESTやPCIECVなどのソフトウェアは無償でダウンロードできます.可能であれば,それらとともにPTCによる事前検証やコンサルティングなどの各種サービスを活用することは,短期開発や一発合格の早道となります.

 以下に,開発に活用した製品およびサービスを示します.

 CBB1:Rev1.1用のコンプライアンス・ベース・ボード(PCI-SIG)――コンプライアンス・テストの信号品質試験に使うボードで,PCI-SIGから925ドルで販売されている.

 54855A:広帯域リアルタイム・オシロスコープ(以下,Agilent Technologies社)――6GHz帯域,20Gサンプル/sの性能で,コンプライアンス・テストに必要な性能を備えている.

 InfiniiMax:広帯域アクティブ・プローブ・システム――7GHz帯域の差動アクティブ・プローブで,高速信号の波形測定に適している.

 PCI Express信号評価スタートアップ・トレーニング――PCI Express信号の信号品質を正しく評価するための知識を得ることができる.

 スタートアップ・プラス・レスポンス・サポート契約――スタートアップ・トレーニング受講後,実際に測定を開始した際に直面するさまざまな疑問にすばやく答えてくれる.

 計測コンサルティング・サービス(PTCによるプリテスト)――本来はカスタムのコンサルティング・サービスだが,今回はPTCを使ったコンプライアンス・テストの予行演習を行った.

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