あなたが設計したLSIから秘密情報が漏れてます ―― 暗号回路のトレンドはアルゴリズムの標準化から実装の安全性評価へ

佐藤 証

tag: 組み込み

技術解説 2006年4月 3日

 ISO/IEC 15408はセキュリティ製品全般に対する評価基準であるのに対して,FIPS 140-2はNISTが定めたソフトウェア,ハードウェア,ファームウェアを含む暗号モジュールに限定した評価基準です(図2(b)).これは米国内の標準ですが,多くの製品がこの認証を取得しており,2005年中にはISO/IEC 19790として国際標準化される予定です.暗号モジュールに課せられるセキュリティ要求事項は,表1に示すように11項目に分けて定められており,各項目がどれだけきちんと満たされているかによって1~4にレベル付けされます.例えば,表1の項目7で定められた安全な場所(ハードウェア)に秘密かぎを保管しないソフトウェアは,どんなにがんばってもレベル1しか取得できません.

 現在,FIPS 140-2でとくに問題になっているのは,項目11の「そのほかの攻撃への対処」に分類されるサイドチャネル攻撃です.NISTはこれらに関する最新の研究を取り入れて要件を定め,2006年に改訂版FIPS
140-3を標準化することを予定しています.

表1 FIPS140-2のセキュリティ要求事項

暗号モジュールに対して定められたセキュリティ要求事項のそれぞれに対して,レベル1~4の評価が与えられる. こちらをクリックして拡大してご覧ください。
組み込みキャッチアップ

お知らせ 一覧を見る

電子書籍の最新刊! FPGAマガジン No.12『ARMコアFPGA×Linux初体験』好評発売中

FPGAマガジン No.11『性能UP! アルゴリズム×手仕上げHDL』好評発売中! PDF版もあります

PICK UP用語

EV(電気自動車)

関連記事

EnOcean

関連記事

Android

関連記事

ニュース 一覧を見る
Tech Villageブログ

渡辺のぼるのロボコン・プロモータ日記

2年ぶりのブログ更新w

2016年10月 9日

Hamana Project

Hamana-8最終打ち上げ報告(その2)

2012年6月26日