クルマの中の"組み込み技術" ――写真で見る最新組み込みシステム
● 安全性向上の機能は自動車のあらゆる場所に
安全性向上のため,今ではほとんどの自動車に標準で装備されている機能として,エア・バッグがあります(写真1).エア・バッグは衝突事故が起こったとき,乗員への衝撃を軽減するために機能します.こうした安全のための機能も,個別のECUによって制御されています.
また,最近では,「事故をできるかぎり起こさない」という安全性能(アクティブ・セーフティ)が求められるようになってきています.このようなアクティブ・セーフティの一例として,トヨタ自動車の「クラウン
マジェスタ」の機能を見ていきます(写真2).
写真1 エア・バッグ
トヨタ会館のパッシブ・セーフティに関する展示.エア・バッグは衝突事故が起こった際に,乗員への衝撃を軽減するために機能する.
写真2 自動車における安全性能システム
写真はトヨタ自動車の「クラウン マジェスタ」.クラウン マジェスタ(Cタイプ)には,道路の状況に合わせて安定した走行を行う機能(VDIM:Vehicle Dynamics Integrated Management)や,カーブにおいてヘッドライトの照射軸を制御する機能(AFS:Adaptive Front-lighting System)などが標準装備されている.写真の中で,紫色に示した機能はメーカ・オプション.