「組み込み」ならではの基礎知識 ――スタートアップ・ルーチンからハードウェアまで
○● COLUMUN3 ●○
そのほかのヒント
ここまでいろいろなことを述べてきましたが,最後に皆さんに役立つ(かもしれない)技術者としてのヒントをご紹介します.気になるキーワードがあったら,ぜひ心に留めておいてください.
●お客様第一
製品を購入してくれる相手だけが「お客様」ではありません.自分が作った成果物を受け取る次工程の部門や担当者もお客様です.●答えは一つとは限らない
学校で学ぶことは,ほとんどの場合,解が一つに定まります.でも実社会では,解が複数あることのほうが一般的ですし,答えがないこともあります.
●本を読み続けよう
会社で業務としてしごとをするだけでは知識が偏ってしまいます.本を読んで,しごとに直結する応用面だけでなく,関連知識を含めて基礎から学びましょう.
●ナマケモノの勝ち
製品開発を何度か繰り返すうちに,共通部分を見つけて,もっと楽に(効率良く)開発ができるようにくふうしてみましょう.
●マニュアルに目を通す
すべてを覚える必要はありませんが,マニュアルにはざっと目を通しておき,記憶の片隅にとどめておきましょう.
●大事なことは人によって,担当によって異なる
皆さんが担当するソフトウェア開発では,きちんと機能するものを約束された日時までにしあげることが重要です.でも,その優先順位は製品にかかわる人によってさまざまです.相手の話を聞き,その人の立場に立って考えてみましょう.
●失敗するなら今のうち
堂々と失敗できるのは新人の特権です.何でもチャレンジしてみましょう.来年には次の新人が来てしまいますよ.