「組み込み」ならではの基礎知識 ――スタートアップ・ルーチンからハードウェアまで
●格言:ソフトを知りハードを知れば百戦危うからず
どのようなI/Oでもソフトウェアから見ると,単なる番地にすぎません.最後に挙げたシリアル・ポートも,データ・レジスタとステータス・レジスタの二つの番地にすぎません.しかし,ハードウェアから見ると,シフト・レジスタが付いていたり,入出力に時間がかかることがわかります.これらの情報は,ハードウェア担当者が作るハードウェア仕様書や回路図に書かれています.
優れた製品を作り出すためには,ソフトウェアがハードウェアの機能を最大限引き出さなければなりません.ハードウェア担当者の設計を理解するための努力を惜しまないようにしましょう.そして,もしハードウェアの構成がソフトウェアから見てつごうが悪ければ,ハードウェア担当者に遠慮なく相談しましょう.ハードウェアとソフトウェアの設計者が協力することで,よりすぐれた製品を生み出すことができます.
セサミアン3人組
組込みソフトウェア管理者・技術者育成研究会(SESSAME)