片山 右京のEVカートは飛ぶように走り抜けた! しかし,トップは... の巻 ―― 第17回 日本EVフェスティバル2011 (2)

真野 もとき

tag: 組み込み 電子回路

レポート 2012年1月12日

●ERKによる30分耐久チャレンジがスタート!

 スタート・フラグが振られた! ERK(電気レーシング・カート)がいっせいにスタートした(写真1).それに合わせて,スタート地点から200~300m離れた第1コーナのカーブの脇に陣取り,カメラを構えていた.1枚の写真の構図を想像しながら....

レポート・連載「第17回 日本EVフェスティバル2011」 バック・ナンバ
第1回 日の出前,筑波サーキットにEVが集っていた!の巻

 

写真1 スタート・フラグが振られた!

ポール・ポジション(先頭)が片山 右京の乗っているカート.

 

 18台が一斉にスタートし,その先頭にポール・ポジションの片山 右京のカートが風を切って走っている姿だ.でも,何だ.何かが違うぞ!

 そうか,音が聞こえない.静かだ.エンジン音はしないので当たり前だ.ただ,ブラシ・モータを使ったERKが多いので,ブラシの擦れた高い音が少し響いている.違うのは,そういうことではなかった.気付くと,カメラのファインダの中央に位置しているはずの,肝心の片山 右京のマシンNo.63だけが見あたらないのだ.あれっ,どこへ行った?

 カメラのファインダから目を外した.その瞬間,まさに目前に右京の乗ったカートがあり,飛ぶように第1コーナを過ぎ去って視界から消えた.しまった,逃した!
 シャッタを切ることができなかったなんて,情けない.しかし,なんだ今の速度は....200km/h近く出ているのではないか....でも,そんなハズないか.

 他のカートは今,次々に通り過ぎていく.たとえて言うと,新幹線のプラットホームで電車を撮ろうとしたときに,「のぞみ」が全速力で通過していったような感じだ.気を取り直して2週目を狙うしかない.それにしても,カートであんなに速度出るのかな? 特別のマシンを用意したのかもしれない(撮ることができなかった悔しさで,言い訳だけが頭の中を回っている).近距離の撮影は難しいかもしれないから,広角で撮ろう.

 63番のカートがメイン・ストレッチに戻ってきたところで1枚ゲット.撮れた.でも近距離では,現代のデジカメ(高級ではないが...)であっても,ピンが合う前に通過した(写真2写真3).マニュアルで撮らないとダメなのだ(しかし,後の祭り).

 

写真2 1周してメイン・ストレッチに戻ってきた右京のカート

 

写真3   右京を除けば,こんな感じで撮れるのに...

 

 2周目を回って戻って来たときには,トップが早くも周回遅れのカートを抜いていた(写真4).前方にカートがあると危険なので,爆走できない.その前の周回より明らかに速度が落ちている.なぜ,横浜ゴム有志チームがポール・ポジションだったのか,その理由が分かった.63番のカートは,次の周回に入る前にピットに入ってきた.この耐久チャレンジでは,ピットイン5回と,2人以上のドライバ交代を義務づけている(前回のレポートを参照).コース上にまんべんなくカートが存在するようになると,速度が出せないし,プロのドライビングを示すことができなくなるから,当然の判断なのだと思う.後の場内アナウンスで,夕方に片山右京によるERKのタイム・トライアルが行われると告知があった.さらに最速のドライビングを見ることができるかもしれない.

 

写真4 2周走ったところで,周回遅れのカートを抜く片山右京(右側の白いカート)

 

 それにしても,プロのドライバはすごい!!! 63番のカートが右京から交代すると,一般のカートと同じような速度になってしまった.このチャレンジのレギュレーション(規則)によりバッテリ交換はできないので,30分もたせるために低速ドライブに変更したのかもしれない.

 

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