統合開発ツールで"ラクラク"マイコン開発 <ARM編> ―― コードを自動生成させればすぐに動作する
tag: 組み込み ディジタル・デザイン
技術解説 2010年4月22日
●C言語ファイルの追加
C言語のソース・ファイルをプロジェクトに追加します(図7).μVisionでは,ファイルを新規に作成すると拡張子のないファイルになります.そこで,main.cのように拡張子を付けて保存します.すると,ツールが自動的にファイル種別を判別してプロジェクトに追加してくれます.
図7 C言語ファイルの追加
たいていの商用の開発ツールは,C言語のコーディングのための支援機能が付属しています.μVision も例外ではなく,二つの支援機能がついています.
(1)includeファイルの挿入
図8に示すように,C言語ソース・コード中で右クリックして表示されるメニューには,ターゲット・マイコンに合わせたヘッダ・ファイルのインクルード文を挿入することができるようになっています.
図8 includeファイルの挿入
ソース・コード中で右クリックする.
このヘッダ・ファイルは,
C:\Keil\ARM\INC に格納されているものがターゲット・マイコンのアーキテクチャに合わせて選択されます.
ヘッダ・ファイルには,すでにターゲット・マイコンの周辺機能の制御レジスタのアドレス定義が記述されています.例えば,リスト1のようにユーザーズ・マニュアルにあるレジスタ名と同じマクロが定義されています.とても分かりやすく,すぐにアプリケーション開発ができるようになっています.
リスト1 ヘッダ・ファイルの内容例
(2)基本構文の入力
C言語ファイルのタブが選ばれているときに,図9のようにTemplateタブを選択すると,C言語の基本的な文の構造が挿入できるようになります.挿入したい文の名前をダブル・クリックすると,現在のカーソル位置に基本構造が挿入されます.
図9 テンプレート機能
ここで,リスト2に示すコードを入力してみてください.テンプレート機能を使用すると簡単なことが分かります.
リスト2 mainプログラムの例