開発エンジニアのためのiPhone活用法(8,最終回) ―― iPhoneの回路作製支援アプリで仕事を効率化する
●Electrical Ref (無料)
回路図を描くといっても一から全ての回路を描くエンジニアは少ないと思います.このElectrical Refは,過去に作成した回路図を再利用するときに使えます(3).
規模の大小はともかく,以前作った回路の一部を再利用することは時間の節約になりますし,すでに動いている回路ですから信用できます(たまに間違ったまま使い続けていることもあるので,きちんと見直すことも必要だが…).
Electrical Refには,カラー・コードや抵抗値計算,コンデンサの刻印から値を計算する機能も入っていますが,なんといっても一番使えるのは回路図集です.収録されているのは電子工作でよく使うタイマIC555のものや,今非常に人気のあるAVRマイコンを使った「Arduino」というマイコン・ボードを使った実体配線図などで,さらに自分の回路図もフォトアルバム経由で説明文付きで登録できます.
このアプリに最初から入っている回路図は前述の通り電子工作向けですが,自分で書いた回路や雑誌などにある回路例を充実させていくとかなり使える物になっていくのではないでしょうか.また,タイマIC555の発振周波数計算機やAVRマイコンのピン配置図,Arduinoのクイック・リファレンス(英語)なども収録されています.そのほか,ASCIIコード表が収録されているのが意外に便利です.難点を言えばインターネット上のページを表示しているため大きくて見にくいのが残念です.iPhoneで見やすいサイズで表示されるとよいのですが…(図9~図17).
図9 Electrical Refの回路図一覧画面
図10 ユーザ回路図を登録しているところ
図11 ユーザ回路図を表示しているところ
図12 ユーザ回路図に付けた説明を表示しているところ
図13 タイマIC555の回路図
図14 ArduinoにCdsを付ける場合の実体配線図
図15 その他の一覧画面
図16 ピン配置の一覧画面
図17 AVRマイコンのピン配置図