開発エンジニアのためのiPhone活用法(1) ―― iPhone電卓/計算機アプリを時定数やA-D変換,電荷量の計算に利用する

井倉 将実,大木 真一

tag: 組み込み

コラム 2009年10月 9日

●HiCalc Award Winning Calcurator & Unit Convertor(600円)

 先に紹介したTouchCalcなどの関数電卓では,微分/積分や数列の総和(Summation)を使えません.また,演算結果をグラフ化することもできません.これらの処理は普通の関数電卓でも取り扱いが難しく,実数を与えて実際に計算させることが一般的です.しかし,これでは離散信号を扱うディジタル信号処理系では不便です.

 そこで,筆者が最近使っている電卓アプリがこのHiCalcです(3).特徴として,式をF(x)に置き換え,xを任意のステップで与えることができます.その結果,回路設計で筆者がもっとも多用する「∮(積分)」と「Σ(総和)」を実行することができます(図12).

 一部の計算結果はグラフ化することもできます.従来はパソコン上のソフトウェアを使って確認していたsin/cosにL/C/Rの値を入れて位相差を見るような処理も,HiCalc上で実行することができます(図13).


図12 HiCalcの総和演算(x値を0.1づつずらしながらf(x)=Σを演算する)


図13 HiCalcによる演算結果のグラフ表示(sin(x),cos(x),x^2を示す)


 

●Area Calculator(350円)

 いままで紹介した電卓アプリとは異なり,Area Calculator(AreaCalc)は真円,楕円,矩形,多角形,そして三角形の5種類の面積を計算する計算アプリです(4).またそれぞれの形状の中でも,一部の面積を求めたり,トーラス(ドーナツ形状)の面積を求めるなど,さまざまな計算機能が用意されています(図14図15).

 このように直感的な形状で計算できるため,上記3種類の電卓アプリのように「数式から近似式を作成し,括弧を多用した複雑な式を入力して計算値を求める」などの手間を省けます.


図14 Area Calculatorを使って円弧の長さ(L)と角度(θ)から切り取られた円の面積を求める


図15 Area Calculatorでヘロンの公式から三角形の面積を求める


 

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