Atom&EP80579,組み込みボードの中枢を担う ―― 組み込み市場を狙う最新Intelプロセッサの動向

福田 昭

tag: 組み込み

技術解説 2008年12月 2日

●チップセットを1チップに集約

 Intel社は「Intel Atom Processor」と呼ぶマイクロプロセッサ製品と,「Intel Centrino Atom Processor」と呼ぶプラットホーム製品をパソコンやサーバ,ネットブック(インターネット接続などの用途に機能を絞った低価格のノート・パソコン)などに向けて提供しています.ここでプラットホーム製品とは,マイクロプロセッサとチップセット(周辺LSI)などを組み合わせて提供する製品のことを指します.

 Intel Centrino Atom Processorは,Z500系のAtomプロセッサとチップセット「US15W」のセットです.US15WのことをIntel社は「SCH(System Contorller Hub)」とも呼んでいます(写真2).同社のチップセットは従来,ノースブリッジと呼ぶコントローラLSIと,サウスブリッジと呼ぶ入出力インターフェースLSIに分かれています.これがIntel Centrino Atom Processorでは,ノースブリッジとサウスブリッジを1チップに集積したSCHにまとめられているのです.従来の3チップ構成から今回は2チップ構成とすることで,実装面積の節約とチップ・コストの削減を実現することを狙っています.

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[写真2] US15Wのダイ

 Z500系のAtomプロセッサとUS15Wを組み合わせたときの最大消費電力は,合計で5W未満とIntel社は説明しています.これも従来の同社のプラットホーム製品に比べると,非常に低い消費電力です.

 なお注意しなければならないのは,AtomプロセッサでもN200系はIntel Centrino Atom Processorに含まれないことです.N200系はノースブリッジ「82945GC」やサウスブリッジ「ICH7」などの,既存のチップセットと組み合わせてシステムを構成することを想定しています.

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