ディスプレイ内部の信号を高速に伝送するための部品に注目が集まる ―― FPD International 2008(2)

組み込みネット編集部

tag: 半導体 実装 電子回路

レポート 2008年11月 6日

●0.25μmプロセス中にディジタル回路を搭載する液晶ドライバ

 NECエレクトロニクスは,液晶ディスプレイ・ドライバIC用の次世代インタフェース技術である「Advanced PPmL」の受信機能を搭載した液晶ドライバICを展示した(写真5).Advanced PPmLはPoint-to-Point mini-LVDSの発展型で,NEC中央研究所の技術を活用したもの.詳細はコチラ

 従来,液晶ディスプレイにおけるタイミング・コントローラと液晶ドライバの間は,数ペア,数百MbpsのLVDS(Low Voltage Differential Signaling)で接続されていた.伝送速度が1.9GbpsのAdvanced PPmLを利用すれば,タイミング・コントローラと液晶ドライバの間を1ペアの配線で結べる.結果としてタイミング・コントローラの数も減らせる.

 液晶ドライバICは,通常,0.25μmなどの比較的古いCMOSプロセスを利用して製造されている.ここに高速ディジタル・インターフェースのデコード機能(Advanced PPmLの受信機能)を搭載したことが本ICの特徴である.

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[写真5] Advanced PPmLインターフェースの受信機能を搭載した液晶ドライバ

●アナログ・ビデオ入力も可能な解像度変換IC

 アイチップス・テクノロジーは,アナログ入力を備えた解像度変換IC「IP00C801」を展示した(写真6).480i/480p/720p/1080i/1080pのディジタル・ビデオ信号を入力でき,480i/480p/720p/1080i/1080pのディジタル・ビデオ信号として出力可能.さらに分解能10ビット,27MHz動作のA-Dコンバータを2個搭載しており,13.5MHzまでのコンポジットまたはSビデオ信号を入力できる.ハイビジョン信号は帯域が高いため対応できていないが,今後,対応していく予定である.

 解像度の変換機能だけでなく,自動ゲイン調整や自動色調整,コントラスト調整,明るさ調整などの機能も持つ.

 外部にバス幅が32ビット,容量が64Mビットまたは128MビットのSRAMを1個接続する.制御用CPUとの接続は8ビット・パラレルか4線シリアル,I2C.

 電源電圧は3.3Vと1.8Vの2電源.240ピン,0.5mmピッチのQFPパッケージに封止する.

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[写真6] アナログ入力を備えた解像度変換IC「IP00C801」

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