システム技術者のための測定ワンポイント・テクニック(2) ―― パソコンによる簡易ノイズ測定法
今回は,パソコンによる簡易な放射ノイズの測定法を紹介します.必要な物を示します.
- Windows用フリー・ソフトウェア「WaveSpectra for Windows」
- ノイズ検出用アンテナ:筆者のジャンク・ボックスに入っていた配線用巻き線です(写真1).そこいらに転がっている線材なら何でも構いません.
- オーディオ・ジャック:上記線材をはんだ付けします.
- オーディオ・ケーブル:パソコンへのオーディオ入力用です.
以上を準備して(4)→(3)→(2)と接続し,パソコンのLINE入力(オーディオ・ボードの入力)に取り付けていきます.まずソフトウェアWaveSpectraをインストールして波形を出力してみます.ログ(LOG)表示とリニア(LIN)表示に対応します.商用電源によるノイズを見たい人はLOG表示で,1kHz以上の周波数を観測したい人はLIN表示を選ぶとよいでしょう.
そこいらに転がっている線材を巻き取ったボビンを利用した.
● 未接続時
今,何も接続していない状態を図1に示します.100dB以下の残留ノイズしか観測できません.初期値は100dBとなっているので,120dBに設定変更します.設定は右上のスパナのアイコンで行います.サンプリング周波数を変えると周波数帯域も変わりますが20kHz以上はアンチエイリアス・フイルタによる減衰のために使い物になりません.48kHzで図1と同じ表示となります.
tag: インターフェース