FPGAの最新技術および動向を紹介するセミナ,金沢でも盛況 ―― 北陸FPGAカンファレンス・レポート

組み込みネット編集部

●FPGA商社がボード製品や独自サービスをアピール

 富士エレクトロニクス 技術開発部 Latticeグループの卯月直也氏は,Lattice社のFPGA「ECP2M-35」を搭載する評価ボード「uClinux Platform Board」を紹介した.DDR2 SDRAMやSRAM,SerDes用コネクタ,Ethernetコネクタを搭載し,ECP2Mの主要な機能を評価できるという.さらにソフト・マクロのCPUであるLatticeMico32の評価にも利用できるという.

 同社はFPGAについての開発ボードの提供,およびハードウェアやソフトウェアの開発・サポートを行う.またFPGAに限らず,さまざまなアプリケーションの開発,設計,製造,量産を手がける.

 また,東京エレクトロンデバイス PLDソリューション事業部の神田 隆氏(写真6)は,Virtex-5ファミリやSpartan-3Aファミリのラインアップを紹介した.

 東京エレクトロンデバイス ゼネラルプロダクト事業部の倉田伸一氏(写真7)はFPGA向けの電源について電圧誤差や電源の立ち上がり方の制御が求められることを説明し,それに対する解決策として利用できるLinear Technology社の電源ICを紹介した.

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[写真6] 東京エレクトロンデバイス PLDソリューション事業部の神田 隆氏

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[写真7] 東京エレクトロンデバイス ゼネラルプロダクト事業部の倉田伸一氏

 アルティマ プロダクト統括部の江川慎一郎氏(写真8)は,同社がFPGAのプログラミング・サービスの提供を始め,試作から量産までの設計を受託していることを紹介した.また,Stratix IVファミリやMAX IIZファミリ,Cyclone IIIファミリ,開発ツールであるQuartus IIについて紹介した.

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[写真8] アルティマ プロダクト統括部の江川慎一郎氏

●Synplicity社を買収したSynopsys社がFPGAツールを紹介

 日本シノプシス 技術本部 プロダクトスペシャリストグループの古俣 孝氏(写真9)は,同社のFPGA向け論理合成ツールである「Synplify Pro」と「Synplify Premier」を紹介した.

 65nmプロセスで製造された高集積FPGAでは,遅延特性の複雑化によるタイミングの収束性の悪化や,論理合成/配置配線の繰り返しによる設計の長期化が問題となる.その際,同社の「Synplify Premier」を利用すれば,高精度のタイミング情報に基づいて的確な論理合成や配置配線を実行できる.これにより,設計修正の繰り返し回数を削減できるとする.

 また,FPGAプロトタイプ検証を効率化するために「Identify ProオンチップRTLデバッガ」を利用したデバッグの概要も紹介した.RTLソース・コードにアサーション記述を挿入したり,デバック・ポイントを設定したりすることで,動作中のFPGAの内部信号を観測できるとする.

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[写真9] 日本シノプシス 技術本部 プロダクトスペシャリストグループの古俣 孝氏

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