FPGAの最新技術および動向を紹介するセミナ,金沢でも盛況 ―― 北陸FPGAカンファレンス・レポート

組み込みネット編集部

●FPGA販売代理店のカリスマFAEがレクチャ

 アルティマ 技術統括部 技術1部の岩田健一氏,東京エレクトロンデバイス PLDソリューション部 中島英雄氏,富士エレクトロニクス 技術開発部 青島秀之氏は,「FPGAの極意に迫る!~カリスマFAEに聞くFPGAデザインの常識から裏技まで~」と題したパネル・セッションを行った(写真4).司会はコニカミノルタ テクノロジーセンター システム技術研究所の佐藤幸一氏(写真5)

 セッションのテーマは「FPGAの動作速度向上」.青島氏は制約事項の確認と,論理合成および配置配線の処理アルゴリズムが重要と主張した.FPGAの一部に密になって配線したものを分散して配置配線し直すことで,動作速度の向上を期待できるとした.

 中島氏はタイミング・レポートを利用し,タイミング・エラーの原因を調べることが大切であると述べた.その際,100MHzを越える設計ではフロアプランは必須であるという.

 岩田氏は,ツールに頼らずHDLに立ち戻って修正することが最良とした.HDL設計の段階で,パイプラインや時分割処理,並列処理,ルックアヘッド・キャリなどを検討するべきだという.

 続いて各社のFAEから,FPGA設計の際に知っておきたいノウハウの紹介があった.岩田氏はI/O端子の同時スイッチングにおいて生じるグラウンド・バウンスの防止策について説明した.FPGAのドライブ電流を下げる,スロー・スルー・レートの設定を使用する,スイッチする出力をパッケージのグラウンドの近傍に設定する,各出力に10Ω~35Ωの直列抵抗を挿入する,などの手法が紹介された.

 さらに中島氏は,高速基板設計のポイントについて解説した.ユーザ・ガイドを確認すること,コンデンサの品種を工夫する(例えば3端子コンデンサの採用など)ことの大切さを強調した.

 青島氏はSerDesまわりの回路をデバッグする際のポイントについて説明した.Lattice Semiconductor社が提供するシステム・バス・コントローラ「ORCAstra」を利用することで,高速シリアル通信のプリエンファシスやエッジ強調の効果をリアルタイムに調整できるという.

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[写真4] Lattice社,Xilinx社,Altera社の代理店の"カリスマFAE"
左から青島氏,中島氏,岩田氏.

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[写真5] コニカミノルタ テクノロジーセンター システム技術研究所 佐藤幸一氏

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