Tech Village写真館:CEATEC JAPAN 2013
TransferJetコンソーシアムは,近接無線転送技術「TransferJet」に対応した部品やモジュールを展示しました.また,TransferJetによる伝送のデモンストレーションも行っていました.
写真22 近接無線転送技術「TransferJet」に対応したカプラ(TransferJetのアンテナ)と半導体,モジュール,周辺機器

TransferJetは,ソニーが開発した近接無線転送技術です.コネクタを接続することなく,タッチ操作で最大560Mbps(最大実効レートは375Mbps)のデータを転送できます.接続形態は1対1(point-to-point),接続できる距離は最大数センチと短いことから,通信を覗き見られる危険性が低く,送信電力も低くすみます.
使い方としては,デジカメで撮影した画像を大画面テレビに転送して表示したり,NFCなどと組み合わせたシステムとしてコンテンツ購入時に課金はNFC経由で行い,コンテンツのダウンロードはTransferJet経由で行う,などが考えられます.
既に東芝は,TransferJetのICやmicroSDIOカードを機器組み込み応用向けに量産中です.また,USBアダプタを2013年12月に,SDメモリーカードを2014年上半期に発売する予定とのことです.サンワサプライは,ソニー製のLSIを搭載したmicroUSBアダプタ「ADR-TJMUBK」とUSBアダプタ「ADR-TJAUBK」を発売予定です.
TransferJetコンソーシアムには,規格策定およびコンソーシアムの運営を行うPromotersメンバとしてソニー(TransferJet事務局代表),ニコン,オリンパスイメージング,セイコーエプソン,東芝の5社が,ライセンスを受ける側であるAdopterメンバとして30社程度が参加しています.