ユビキタスからM2M,IoTへ:すべての機器がネットワークにつながる日 ―― Device2Cloudオープンセミナ 2012

Tech Village編集部

tag: 組み込み Interface

レポート 2012年8月10日

●M2M成長分野は車両のテレマティクスとホーム・オートメーション,医療

 NTTデータ 技術開発本部 ロボティクスインテグレーション推進室 室長/グループ経営企画部 M2Mクラウド推進室 部長の風間 博之氏は,「リアルとバーチャルの融合がこれからの世界を変える ~NTTデータのM2Mクラウドの取り組み~」と題した講演を行った(写真9).現在の日本は,CO2排出量削減や少子高齢化,都市化などの社会課題を抱えており,社会インフラへの投資が進んでいるという.その中で,M2Mビジネスは年率20%以上で成長すると見られている.特に,ITSを含む車両のテレマティクス系やホーム・オートメーション,医療分野で成長が見込めるという.これらの動きに対応するために,同社では2011年にM2Mクラウド推進室を設立した.

 

写真9 NTTデータ 技術開発本部 ロボティクスインテグレーション推進室 室長/グループ経営企画部 M2Mクラウド推進室 部長の風間 博之氏

 

 

 風間氏は,同社が開発したシステムとして,棟梁監視ソリューション「BRIMOS」などを紹介した(写真10).また,今後のビッグ・データの使い道として,センサ・データやSNSデータなどに基づいた予兆発見の分析技術に,さまざまなサービスの種があるとした(写真11).

 

写真10 棟梁監視ソリューション「BRIMOS」の紹介

 

 

写真11 予兆発見による新たなサービスの例

 

 

●コンテストを通じて企画と技術の両方に秀でた人材を育成

 最後に,D2Cコンテスト実行委員会 運営委員長の渡辺 登氏が,2012年の秋~冬に実施する「第3回 Device2Cloudコンテスト」の紹介を行った.このコンテストは,指定された機材を使い,クラウド・サービスに接続する機器の組み込みアプリケーション・システムを企画・開発するコンテストである.開発したシステムそのものの優劣だけでなく,プレゼンテーションも評価の対象とすることにより,技術と企画の両方に優れた人材の育成を目指している.参加費は無料だが,指定した機材(Armadillo-440液晶モデル開発セットを含む開発キット)を購入する必要がある(写真12).本コンテストの主催は東京エレクトロンデバイスで,日本マイクロソフトとアットマークテクノ,サムシングプレシャス,アフレルが協賛している.

 

写真12 コンテストで使用する機材とソフトウェア

 

 

 2011年3月に決勝大会を開催した第1回コンテストには10チームが参加し,2012年3月に開催した第2回には16チームが参加した.第3回からは,学生の参加しやすい時期を考慮して,12月に開催することにした.第3回では,30チーム以上の参加を目標としている.また,授業カリキュラムの一環としてコンテストに参加することも推奨しているという.

 現在,本コンテストの参加申し込みを受け付けており,コンテストの参加者向けの講習を2012年9月8日(土)に行う予定.コンテストの参加申し込み締め切りは9月末で,10~11月に予選審査を行う.そして,2012年12月8日(土)に,予選を通過した上位5チームによる決勝大会を東京電機大学 東京千住キャンパス 丹羽ホールにて行う予定.

 

 

参考・引用*文献
(1)ARM;Reporting 2011 Case study 12: ARIA Hotel Resort and Casino

(2*)Dave Evans;The Internet of Things [INFOGRAPHIC],Cicso blog,2011年7月15日.

 

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