新人研修にプロジェクト型ロボコンを導入 ―― モチベーションを上げながら即戦力を育てるエンジニア教育

組み込みネット編集部

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レポート 2010年7月14日

 2010年6月29日,オリンパスソフトウェアテクノロジーの研修室にて,「ファームウェア・コンテスト」と題する社内ロボット・コンテストが行われた.これは,「ころころテニス」と称する競技を行う自律制御ロボットを開発するコンテストで,4月から始まった同社の新入社員研修の総決算として企画された.同社の幹部役員などが見守る中,3チームに分かれた新入社員10名が,開発したロボットについてプレゼンテーションと対戦競技を行った(写真1写真2).

[写真1] 競技のようす

[写真2] 幹部役員が見守った

 競技の内容はテニスに似ており,具体的には以下の通り.コートは長さ100cm×幅50cmの白地であり,四方を高さ15cmの板で囲ってある.コートの長辺側を2等分する形で,床面にネット代わりの黒いビニール・テープが貼られている.2台のロボットがそれぞれの自コートに陣取って,ボールを相手コートに返し合う.競技は先攻チームのサーブ動作から開始する.サーブ時や,自コートにボールが入ったときには,1分以内に相手コートに返す必要がある.返せなければ,相手に1ポイントが入る.また,ロボットの機体全体が相手コートに入ってしまっても,相手に1ポイント入る.4ポイント先取したほうが勝ちとなる.試合の制限時間は7分.

 ロボットの機体は,近藤科学製のR8マイコン・ボードとPSD(position sensitive detector)センサ,赤外線センサ,マイクロスイッチ,タミヤのリモコン・ロボット製作セットなど,あらかじめ準備された同じ部材を使って製作する(表1).また,ロボットの性能向上以外の目的であれば,1,000円以内で追加パーツを購入してもよい.同社はソフトウェア開発の会社だが,機構系技術者や電子系技術者の考え方も理解しておくべきである,という方針に基づいて,機体から自作する研修内容となっている.

[表1] 使用した部材と参考価格(Webショップなどで個別に入手した)

部材個数参考価格
(1個あたり)
CPUボード:近藤科学製「KCB-2」
(C言語開発ソフトウェア,モータ用ドライバ・ソフトウェア,
シリアル-USBケーブルを含む)
16,000円
タミヤ製「リモコンロボット製作セット(タイヤタイプ)」13000円
PSDセンサ(距離計測センサ)22,000円
赤外線センサ(黒線の識別用)1500円
タミヤ製マイクロスイッチ2100円
モータ増設用コード・セット1400円
単3電池--

 

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