電気自動車やハイブリッド自動車がけん引する電子部品の進化 ―― TECHNO-FRONTIER 2012

福田 昭

tag: 電子回路

レポート 2012年7月20日

 オン・セミコンダクターは,ブラシレスDCモータ駆動用パワー・モジュール「STK984-100-E」を参考展示していた(写真6).パワーMOSFETとゲート・ドライバ,周辺部品を収納してある.モジュールの外形寸法は56mm×27mm×6mmとかなり小さい.展示ブースでは,ブロア型のファンを正弦波駆動してみせていた(写真7).自動車の冷却水ポンプやファン,ブロアなどの駆動に適しているとする.

 

写真6 ブラシレスDCモータ駆動用パワー・モジュール「STK984-100-E」

 

 

写真7 ブロア型のファン(モータ)を正弦波駆動するデモンストレーションの様子

左手前がモータ駆動回路,左奥が駆動波形の表示,右側がブロア型ファン.

 

 

●電気二重層コンデンサを自動車の電力回生に採用

 電子部品では,電気二重層コンデンサ(DLC:Double Layer Capacitor)を自動車グレードに改良する開発成果が目立っていた.大手コンデンサ・メーカの日本ケミコンが,同社の電気二重層コンデンサ「DLCAP」が自動車の減速エネルギー回生システムに採用されたことをアピールしていた(写真8).

 

写真8 電気二重層コンデンサ「DLCAP」が自動車の減速エネルギー回生システムに採用されたことをアピール

 

 

 展示ブースには,電気二重層コンデンサ「DLCAP」と自動車メーカのマツダが提供したコンデンサ・モジュールが展示されていた(写真9).開発した電気二重層コンデンサは「DLCAP」の中で「DXEシリーズ」と呼んでいる製品.外形は直径40mm×長さ150mm,容量は1200F,内部インピーダンスは0.8mΩ,重さは290gである.

 

写真9 電気二重層コンデンサ(左)とそのモジュール(右)

 

 

 

 自動車用コンデンサでは,大手コンデンサ・メーカのニチコンが耐熱性を高めたアルミ電解コンデンサをパネルで展示していた(写真10).モータ駆動用インバータに向けたコンデンサである.同社の従来品が105℃で5000時間の寿命を保証していたのに対し,開発品は125℃で5000時間の寿命を保証する.

 

写真10 電気自動車(EV)用およびハイブリッド自動車(HV)用のアルミ電解コンデンサ

 

 

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