エコノムーブ2時間耐久レースの表彰台に上がったのは女性ドライバ ―― 全日本袖ヶ浦EV50Kmレース大会(3)
●チェッカ・フラグ!
2時間耐久レースでは,順位は走行距離が優先されるが,2時間ちょうど経過した時点の距離ではない(測定が困難なので).2時間でチェッカ・フラグが振られるが,その後にゴールした距離が正式距離数となる.ただし,同距離(同周回数で完走)の場合,時間が早いほど上位になる.
ということで,少しややこしいが,最初にチェッカ・フラグを受けた車が優勝とは限らないのだ.2時間ちょうどがたち,最初にゴールしたのは,オオッ...(写真10,写真11).
写真10 最初にチェッカ・フラグを受けたのは....何かおかしいぞ!?
写真11 チェッカ・フラグを最初に受けたのは長野工業高校環境システム班のS.P.Evolution Ver.X号
ドライバは飯島 清貴 氏.途中でカウルが外れた.涼しくて気持ちよさそうだが,順位は....
No.5だ.おやおやカウルなしだ.暑いからカウルを取り外したのか? いや,そうではなさそうだ.カウルが走行途中で何らかの原因で脱落したようで(その現場を見ていないのだが),途中からカウルなしで走っているのだ.高校参加の4台のうちではトップを走っていたのだが,カウルをなくしたためかラップタイムが悪くなって,順位を下げていた(最終順位は10位だった).
本当の1位は,First Step Aishin AWチームの Tsubasa54号だ(写真12~写真14).
写真13 ゴールして決められた位置に戻ってきたTsubasa54号
キレイな車体だね!
写真14 戻ってきたエコノムーブたち
高校のチームはみな完走したようだ.
見事な逆転勝利だ! 1周2436mのコースで30周73.08kmを完走した(走行時間は2時間2分4秒826).平均時速35.917km/時.ドライバは佐藤 栄利子 氏.ご苦労様!! かなりぐったりしているが大丈夫だろうか? ドライバは,降りてすぐに体重計に乗って測定しなければならない.乗る前と後の変化を調べて,不正がないかのチェックだ.汗が出て体重は減っているかもしれないけれど,けっこう厳密だ.
高校生チームは,長野工業高校2チーム,宇都宮工業高校チーム,長野県中野立志館高校チームのすべてが完走した(写真15~写真17).その中のトップは,長野工業高校環境システム班チームのS.P.Evolution Ver.8号(ドライバは海沼 祐亮 氏)だった.結果は23周56.028km(走行時間は2時間6分2秒841).平均時速26.670km/時.総合7位.
写真15 高校でトップの成績だったS.P.Evolution Ver.8号
ドライバは海沼 祐亮 氏.総合7位.
写真16 宇都宮工業高校チームのUK-Hopeα号
ドライバは星 敬大 氏.窓がカッコイイ! 総合9位.
写真17 中野立志館高校チームのデルタ11号
ドライバは小林 健太 氏.総合11位.
総合結果を示すと,2位はチーム"ヨイショット!"ミツバのHyper TESLA12号(ドライバは佐々木 義人 氏).28周68.208km(走行時間は1時間59分6秒465).平均時速34.359km/時(写真18).
写真18 2位に入ったチーム"ヨイショット!"ミツバのHyper TESLA12号
3位はチーム・スーパーエナジーのGRIFFON号(ドライバは林 浩次 氏)で,28周68.208km(走行時間は2時間3分13秒295).平均時速33.212km/時(写真19).
以下,4位はMONO-X3号(ドライバは守谷 史之 氏),5位はMONO-XX号(ドライバは中島 亨 氏),6位はリボンGo!号(ドライバは藤野 紫 氏)だった(写真20).
写真20 4位のPROJECT MONO ◇TTDCチームのMONO-X3号
また,周回のベスト・タイムは,Pursuiter号(ドライバは坂田 隼志 氏)の3分32秒238,平均時速41.32km/時(当該周回)だった.
入賞ドライバの皆さん,お疲れさま! おめでとう!!(写真21)
写真21 EVシングル・シータ・エコラン・グランプリ・シリーズ第1戦の表彰式
中央は1位の佐藤 栄利子 氏,左は2位の佐々木 義人 氏,右は3位の林 浩次 氏.
(第4回に続く)
まの・もとき