エコノムーブ2時間耐久レースの表彰台に上がったのは女性ドライバ ―― 全日本袖ヶ浦EV50Kmレース大会(3)
前回の記事では,シングル・シータ・エコラン・グランプリのレースが始まった,というところで報告が終わっていた.トップが3周目を回っているときのラップを見ておこう.写真1の電光掲示板に2周目のラップが表示されている.
写真1 2周目のラップが表示されている
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●上り坂で停止し,リタイアする車も
トップはPursuiter号(No.7),2位はMONO-XX号(No.11),3位はHyper TESLA12号(No.2)という状況だ(写真2~写真4).
写真2 1位を快走するPursuiter号
アヒルエコバレーシング東郷チーム.
写真3 2位を走るMONO-xx号
PROJECT MONO◇TTDCチーム.
一度ピットインしたルーモス号も再度コースに出て行った(写真5).しかし,残念ながら途中の上り坂で完全に止まり,ドライバは車を出た.最初のリタイアだ(写真6~写真8).
写真5 ルーモス号(東京工業大学Meisterチーム)はピットから再びコースに戻ったが...
写真6 2400mのコース上にエコノムーブが13台なので,台数がまとまって(固まって)見えることがなかなかない
写真7 チームはやぶさの,がんばれ!はやぶさ号も途中でリタイアだった
写真8 競う高校チームの2台
UK-hopeα号とS.P.E.Evolution Ver.X号.
●レースは終盤へ
レースは2時間だ.暑い中,日陰がない中で,ただ見ているのも辛いのだが,それぞれのエコノムーブのドライバは,もっと厳しい状況にある.レース前に事務局から各チームへ,「今日は晴れてたいへん暑くなることが予想されるので,熱中症対策,水分補給を十分にとるように」と指示が出ていたことが思い出される.
レース終了まで10分を切った.レースは動いていた.電光掲示板でラップ時間を見てみよう(写真9).
写真9 1時間50分ほど経過した時点でのラップタイム
上位6車で,正確な順位ではない.LAPSの「8」は1位と6位のラップ差が8あることを示しているのだろうか?
ここまで来ると,ドライバも電池容量の残りと速度の折り合いが見えてくる.前にも述べたように,速度を上げると空気抵抗や転がり抵抗が急激に上がってくるので(エネルギー損失が増大するので),電池残量が少ないときは速度を下げるしかなくなる.気温が高いし,エネルギー消費に慎重になっており,ラップ時間は4分か5分ときっちり決めている車が多いようだ.
この時点で先頭はNo.3のTsubasa54号(ドライバは佐藤 栄利子 氏)だと場内放送が告げている.2位はHyper TESLA12号(ドライバは佐々木 義人 氏),3位はGRIFFON号(ドライバは林浩次氏)らしい.快調に走っていたPursuiter号だが,30分ほど前の22周目でリタイアしている.電池切れだろうか.ピットインかもしれないが,5台ほどがコースにはいないようだ.