2,900万画素の超高解像カメラやCoaXPress対応カメラなどの展示に注目 ―― 画像センシング展2012

福田 昭

tag: 組み込み 電子回路

レポート 2012年6月12日

 

●CoaXPress準拠の1,200万画素カメラが登場

  産業用カメラの開発企業である東芝テリーは,高速データ伝送規格「CoaXPress(CXP)」に準拠した出力インターフェースを備えるディジタル・カラー・カメラ「CSX12M25CMP19」を参考展示した.CoaXPress準拠の出力インターフェースを備えており,1本の細い同軸ケーブル(75Ωケーブル)だけで画像データ転送,電源供給,カメラ制御をまかなえる(写真4).

 

写真4 「CoaXPress(CXP)」に準拠したカメラ「CSX12M25CMP19」の出力部

細長い同軸ケーブル1本だけで外部と接続している.同軸ケーブルの長さは100mを超えられるので,リモートでカメラを操作して撮影する用途にも適する

 

 

 「CSX12M25CMP19」は1,258万画素(4,096画素×3,072画素)の1.9型CMOSイメージ・センサを内蔵しており,25フレーム/sの速度で画像を撮影できる.展示ブースでは,既存製品のCameraLinkインターフェース対応カメラ「CSC12M25CMP19」(同じCMOSイメージ・センサを内蔵)と並べることで,出力ケーブルの違いをアピールしていた(写真5写真6).

 

写真5 CameraLinkインターフェースを装備したカメラ「CSC12M25CMP19」の出力部

太いケーブル2本と,電源用ケーブル1本がカメラに接続されている

 

 

写真6 CoaXPress(CXP)インターフェースのカメラ(左)とCameraLinkインターフェースのカメラ(右)を並べて展示していた

 

 

 また産業用カメラの開発企業であるソニーは,外形寸法が50mm×50mm×57.5mmと小さく,画素数が900万画素/600万画素と多いディジタル・カラー・カメラ「XCL-Sシリーズ」を参考展示していた(写真7).出力はCameraLinkインターフェース.撮影速度は900万画素品が18フレーム/s,600万画素品が27フレーム/sである.イメージ・センサは1/1型のCCD. 

 

写真7 画素数が900万画素/600万画素と多いディジタル・カラー・カメラ「XCL-Sシリーズ」

 

 

 

●小型画像処理ボードは多様なインターフェース対応へ

 画像処理ボードや画像入力ボードなどの展示では,多様なカメラ・インターフェースに対応した小型画像処理ボードが目を引いた.画像処理ボードの開発企業であるアバールデータが,PoCL(Power over CameraLink)とギガビットEthernet,USB,Opt-C:Link(アバールデータが独自に開発した光インターフェース仕様)に対応した画像処理ボード「ASB-1300」を展示した(写真8).2012年6月6日から受注を開始している.

 

写真8 画像処理ボード「ASB-1300」

CPUモジュール(COM Expressで接続)はオプション

 

 

 展示ブースでは,3枚のASB-1300ボードを使って画像データの並列処理を実演していた(写真9).3枚のボードの中で1枚がマスタ,残り2枚がスレーブとして動く.ディジタル・カメラ(CameraLinkインターフェースを搭載)で撮影した画像をマスタ・ボードに取り込む.例えば最初のフレーム(フレーム1)をマスタが処理し,次のフレーム(フレーム2)をスレーブが処理することで,画像処理に要する時間を短縮する.

 

写真9 3枚の「ASB-1300」ボードを使った並列処理を実演

各ボードの画像を液晶ディスプレイに表示している


 

 

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