ARM Cortex-Mマイコン・ワークショップ2012 Preview ―― テクニカル・セッション

tag: 組み込み 半導体

2012年4月21日

 

組み込みC言語『超』入門
―― Cortex-Mマイコンを利用した組み込みソフトウェア開発


◎講師・・・ 山際 伸一 氏 筑波大学 システム情報系 情報工学域 准教授

■講師プロフィール
並列分散処理,組み込みシステムを専門とする.CQ出版では数々の月刊誌における記事を執筆し,また書籍では「FPGAボードで学ぶ論理回路」をはじめとする書籍の執筆を手がける.

  ここでは,組み込みソフトウェア開発に欠かせないC言語によるシステム記述の基礎について解説する.これから組み込みシステムの開発を手がけるシステム開発者が対象である.組み込みプログラムを開発していく手順は? どのようなツールを使うのか? プロセッサと周辺機器の関係は? 周辺機器のレジスタ設定の方法は? とくにARMマイコン特有の開発手法,およびARM Cortex-M向けにソフトウェアを開発する際に押さえておくべき勘所について,その入り口となるヒントを紹介する.

 ■A-01のプログラム概要

1.組込システムとは何か?
― 1-1.組込システムと汎用システム
― 1-2.組込システム業界概況

2.組込システムの開発手法
― 2-1.どんな手順で開発していくのか?
― 2-2.なぜC言語なのか?
― 2-3.ARMの開発環境いろいろ

3.組込みCの勘所

4.Cortex-M特有の勘所(割り込み周り)

■A-01の対象聴講者
・これから組込ソフトウェア開発をはじめる開発者
・ARM開発が始めて,という組込開発者
・ARMへのソフトウェア開発の方法について情報を集めている開発者

■A-01の目標

組み込システム開発の流れと,C言語を使ったプログラム記述の基礎,そして,ARM向けの組み込ソフトウェア開発の基礎事項を押さえることができ,ARMをつかった開発を始められる.

 



マイコン・ソフトウェアのチューニングの勘所
―― Cortex-Mアプリを最適化するためのCoreSightコンポーネントとデバッグ・ツール


■講師プロフィール
大手電機メーカーでSW設計開発,外資系携帯電話メーカーでのSW設計開発,およびSWのプロジェクトマネージャーを経て2010年ARM株式会社に入社.現在はシステム・デザイン事業部でソフトウエアツールのマーケティング及びビジネス開拓を担当.
 

 ◎講師・・・ 内田 幸 氏 アーム(株) プロダクト・マーケティング・マネージャー

 マイコン・ソフトウェアのデバッグやコードのチューニングでは,トリッキーなテクニックを駆使して問題を解決することがままある.しかし,このような方法ばかり採っていると,開発効率は向上しない.一方,ARM Cortex-M上のCoreSigntコンポーネントを利用し,最新版のツールやデバッグ・アダプタ(ULINKPro)などと組み合わせると,パフォーマンス解析やプログラム・コードの最適化が容易になる.ここではARMマイコン向けの最新のデバッグ環境を最大限に活用し,効率的にデバッグやコードのチューニングを行う手法について解説する.ここで紹介する方法を理解していれば,市場に製品を出荷するまでの期間を短縮できる.

 

■A-02のプログラム概要

1.マイコンを使ったSWデバッグの歴史

2.Cortex-MシリーズのCoreSigntデバッグコンポーネントの紹介
― 2.1  標準インタフェース
― 2.2  高度なオプション

3. アプリケーション解析と最適化
― 3.1  ストリーミングトレース
― 3.2  パフォーマンスと実行解析
― 3.3  コードカバレッジ

4.デモ:ストリーミングトレース,パフォーマンス解析,コードカバレッジ

■A-02の参考URL

http://www.keil.com/

 



Cortex-Mマイコンを利用したGUI開発
―― Freescale K70を例に,ソフトウェアの開発事例を紹介


■講師プロフィール
マイコンソフトウェア開発に携わって20年になり,現在弊社ASURAシリーズのソフトウェアを担当しています.これまでルネサスエレクトロニクス製マイコンを扱ってきたことを基に,ARM/Cortex系マイコンを扱ってみた経験をご紹介できればと思います.
 

◎講師・・・ 本田 寿浩 氏 (株)コア エンベデッドソリューションカンパニー マイコンシステム部 チーフSE

 講師ら(コア)は,Freescale Semiconductor社製のCortex-M4マイコン「K70」を利用して,LCD表示の評価などに利用できるオリジナルの開発ボードを製作中である.また,K70を搭載したFreescale Semiconductor社のタワー型プラットフォームを利用して,さまざまなアプリケーション・ソフトウェアも開発している.ここでは,こうしたK70向けのソフトウェアの中から,GUI (Graphical User Interface)ソフトウェアを中心に,開発事例を紹介する.





写真 タワー型プラットフォームの概観

 ■A-03のプログラム概要

1.K70の特徴
― 1.1 デモ実演
― 1.2 K70特徴
― 1.3 K70版ASURAの機能について
― 1.4 K70版ASURAの開発環境について
― 1.5 K70を利用して開発者視点での感想

2.RTOSの活用
― 2.1 K60 MQX利用経験について
― 2.2 K70 iTRON系OSへの対応 e-Force μC3-Compact
― 2.3 サンプルソースの流用

3.表示系について
― 3.1 タッチパネル操作・LCD表示機能構築

4.ミドルウェアの活用
― 4.1 GUIオーサリングツール Genware-Lite の活用
―4.2 音声再生 D-Amp Driver かるいい音

5.まとめ

■A-03の対象聴講者

・LCD表示利用を考えられている方
・無償提供OS・サンプルソースの活用を考えられている方
・iTRON系RTOSの採用を考えられている方
・ミドルウェア採用を検討されている方
・開発プラットフォームを探している方

■A-03の参考URL

http://www.core.co.jp/product/embedded/

 

 



Cortex-Mマイコンを使ってインターネット通信
―― マイコンの小さな内蔵メモリで動作するTCP/IPアプリを開発


■講師プロフィール
15年前から組込みシステム向けのTCP/IPスタックやアプリケーションプロトコルの開発に従事.2006年にイー・フォース株式会社を創業.2007年からCortex-M3マイコン向けリアルタイムOS,2009年にCortex-M3マイコン向けのTCP/IPスタックを開発.国内では古くからCortex-M用のソフトウェア開発を行う.

 ◎講師・・・ 与曽井 陽一 氏 イー・フォース(株) 代表取締役

 従来,組み込みシステムでTCP/IP通信を行うには,高スペックのプロセッサと大きなメモリが必要であり,ハードウェアのコスト負担が大きかった.ARM Cortex-Mシリーズのコアを採用したマイコンの登場から5年を経た現在,多くの半導体メーカがEthernetコントローラを搭載した高性能なCortex-Mマイコンを出荷している.ここではCortex-Mマイコンを使い,少ないメモリ・リソースでTCP/IP通信を実現する方法について解説する.

■A-04のプログラム概要

1.Cortex-Mマイコンを使ったネットワーク活用事例

2.μC3/Compact+μNet3/Compactを使って省メモリで動かすTCP/IP
― 2.1. μC3/Compact+μNet3/Compactの概要
― 2.2. μNet3の機能
― 2.3. μC3/Compact+μNet3/CompactでWebサーバーを使う

3.Cortex-M4+M0のマルチコアでTCP/IPのオフローディングを実現する
― 3.1. NXP LPC4300の概要
― 3.2. Cortex-M4+Cortex-M0コアを使ったネットワークアプリケーション

4.Cortex-Mマイコンでセキュリティーネットワークを実現する
― 4.1. STマイクロエレクトロニクス SMT32F417の概要
― 4.2. Cortex-Mマイコン内蔵の暗号アクセラレータを使ったSSL通信

5.Interface6月号付属 FM3マイコン基板を使ったネットワークアプリケーション


■A-04の対象聴講者

・Cortex-MマイコンでTCP/IPを使ったアプリケーション開発を検討している方
・現在,TCP/IPを使った機器を開発しており,コストダウンを検討している方
・今までTCP/IPを使った開発経験がなく,簡単にネットワークアプリケーションを開発したい方

■A-04の目標

・Cortex-Mマイコンを使ったネットワークアプリケーション開発の方法を理解できる
・省メモリでTCP/IPアプリケーションを開発する方法を理解できる

■A-04の参考文献,参考URL

与曽井陽一;「ARMマイコン基板でECHO,メール,Webメールを動作させる」 Interface 2009年12月号.
与曽井陽一,多岡和彦;「付属基板によるリアルタイムOSとTCP/IPスタックの動作」 Interface 2009年6月号.

http://www.eforce.co.jp/

http://www.aps-web.jp/magazine/eforce/volume3/img/eforce_tech.pdf

 

 

 

エミュレータを活用した実機レス組み込みプログラミング
―― オープン・ソースCPUエミュレータ「QEMU」でCortex-M3の動作を模擬


◎講師・・・ 横田 匡史 氏 (株)パイロン
◎講師・・・ 中田 宏 氏  匠コンピューター

 CPUのふるまいを模擬する「エミュレータ」と呼ばれるソフトウェアに注目が集まっているが,組み込みシステム場合,CPUコアに加えて,周辺機能のふるまいも再現できないと,実機レスのプログラム開発には利用できない.ここではオープン・ソースCPUエミュレータ「QEMU(キューエミュ)」を使い,Cortex-M3およびFM3マイコンの周辺機能をエミュレーションした事例を紹介する.この環境を利用して,GPIOを操作するプログラムを実機と同じように開発できた.またLED出力やスイッチ入力は,GUIアプリケーションを用意して実機と同等の操作を実現した.

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