スマートフォンが自動認識デバイスに早変わり ―― 第13回 自動認識総合展
2011年8月31日~9月2日,個人や物体などを自動的に認識する技術と製品を集めた展示会「第13回 自動認識総合展」が,東京ビッグサイトの東1ホールで開催された(写真1).バーコード・スキャナやRFIDタグ,生体認証などの最新技術が披露された.
●スマートフォンに取り付けるリーダ・アダプタを参考展示
自動認識システムを提供しているウェルコムデザインは,iPhoneやiPadなどのiOS搭載デバイスをバーコード・スキャナに変えるアダプタ「iScan」を参考展示した(写真2).「iScan」をiOS搭載デバイスの充電/同期用コネクタに接続することで,バーコード・スキャナとなる.スキャン可能な回数は約7,000回(iOS搭載デバイスをフル充電した状態)である.アダプタの重量は18gと軽く,簡単に持ち運べる(写真3).
対応するiOS搭載デバイスはiPhone 4,iPhone 3GS,iPad,iPod touch(第3世代および第2世代)である.展示ブースでは,iPhoneにアダプタを取り付けて実際にバーコードを読み取ってみせていた.
さらに,iOS搭載デバイスを磁気カード・リーダに変えるアダプタ「iMag」を参考展示していた(写真4).iPhoneを載せる台のようなアダプタで,底に近いところに水平の切り欠きがあり,磁気カードをスライドさせるようになっている.
●タグが1000℃の高温に耐える
自動認識システムを提供しているサトーは,耐熱性がきわめて高いラベルとタグを展示していた(写真5).金属や鉄鋼などの熱処理工程で利用できる.
耐熱ラベルは2種類あり,一つは常温で貼り付けるタイプ,もう一つは高温で貼り付けるタイプである.耐熱ラベルの最高温度は600℃あるいは800℃である.貼り付けが可能な最高耐熱温度は800℃で,専用機器を使って貼り付ける.一方,耐熱タグの最高耐熱温度は1000℃と高い.こちらは対象物に貼り付けるのではなく,吊り下げる.
ラベルとタグは紙製ではなく,金属フィルムでできている.印字用のインクは耐熱性の高い特殊なものを使っていると説明していた(写真6).