トヨタ・グループ開発の標準鉛フリーはんだが各社から登場 ―― 第40回 インターネプコン・ジャパン・レポート
●ハロゲンを検出限界以下に抑えた鉛フリーはんだが登場
ハロゲンフリーと鉛フリーを兼ねたはんだでは,ニホンハンダがハロゲンを検出限界以下まで減らした鉛フリーはんだペースト「PF305-133TO」を展示していた(写真12).
「PF305-133TO」は,塩素(Cl)と臭素(Br)がともに検出限界の50ppm以下ときわめて少ない.「ノンハロゲン」とニホンハンダでは表現していた.一般的なハロゲンフリーではハロゲンをごくわずかに添加するが,「PF305-133TO」ではハロゲンをまったく添加していないという.はんだ合金は「SAC305」系である.なお「ハロゲンフリー」とはClとBrの含有量がそれぞれ900ppm未満で,両者の合計が1500ppm未満の場合を指す.
日本アルミットも,ハロゲンを添加しない(検出限界以下の)鉛フリーはんだペースト「LFM-48 NH(K)」を展示していた(写真13).はんだ合金は「SAC305」系である.
このほか,ニホンゲンマが常温(35℃)で保存と輸送が可能な鉛フリーはんだペースト「NP303-COSMOα-ZQ」を出品した(写真14).35℃で3カ月の保存後も,0.4mmピッチQFPのはんだ付けで劣化がみられないとの外観検査結果を示していた.はんだ合金は「SAC305」系である.
また,フローはんだ付け用鉛フリーはんだ合金の大手メーカである日本スペリア社が,同社の鉛フリーはんだ「SN100C」を採用したボードの出荷実績をアピールしていた(写真15).2010年10月の時点で,累計の出荷数量が18億台を超えたという.
ふくだ・あきら
フリーランステクノロジーライター
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