筐体の製造工場を見る ―― 板金加工と樹脂加工の概要
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技術解説 2010年10月21日
2.板金筐体ができるまで
板金による筐体が出来るまでを,板金加工の現場を見ながら紹介します.板金加工の流れを図1に示します.
図1 板金加工の流れ
代表的な工程についてのみ示している.
ここでは代表的な工程についてのみ説明します.実際にはまだまだ細かい工程があります.簡単な筐体でも,さまざまな工程を経て出来上がることが分かるはずです.
●材料
金属の板から,筐体などを作ることを板金加工といいます.材料は,ステンレスや鉄などの金属が用いられます.
鋼材と呼ばれる板状の材料(写真3)を切ったり,曲げたりすることで箱を作っていきます.
写真3 材料となる鋼材
ステンレスや鉄などの金属が用いられる.
●切り出し
鋼板を必要な寸法で切り出します.シャーリング加工機という機械を使用します(写真4).
写真4 シャーリング加工機
カッタにより鋼板の切断を行う.
シャーリング加工機は,カッタにより鋼板の切断を行います.また,レーザを用いてカットする,レーザ加工機もあります.
●抜き加工
NCタレット・パンチ・プレス(写真5)という機械により,箱の展開図のような形状の金属板の切り出しや,穴抜きを行います.
写真5 NCタレット・パンチ・プレス
箱の展開図のような形状の金属板を切り出す.
NCタレット・パンチ・プレスは,ダイスと呼ばれる型を使って,金属を打ち抜いていきます.コンピュータにより制御します.
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