インテグリティな技術コラム(5) ―― 差動インピーダンス

碓井 有三

tag: 実装

コラム 2010年8月10日

Appendix ミラー効果

 図Aに示すように,増幅率Aの反転増幅回路の入力と出力との間に静電容量Cが存在する場合,入力電圧vに対して出力電圧は-Avとなります.

 


図A ミラー効果

 

 Cの端子間の電圧は,(1+A)vとなるので,入力端子からCを経由して出力に流れる電流をiとすると,

     ......... (A-1)

が成り立ちます.式(A-1)を書き換えると,

     ......... (A-2)

となります.入力端子には電圧vを加えているだけなので,等価的にCが1+A倍になっていることを意味します.このことをミラー効果といい,1+A倍になった容量のことをミラー容量といいます.

 この大きくなった容量により,周波数特性が悪化するのを防ぐために,カスコード(cascode)接続という素晴らしい方法が用いられました.本論から外れるので説明は省きますが,「カスコード接続」で検索するといくつも見つかるので,興味のある方は調べてください.カスケード(cascade=縦続)接続と発音は似ていますが,全く関係ありませんので,念のため.

 

うすい・ゆうぞう
シグナル インテグリティ コンサルタント
http://home.wondernet.ne.jp/~usuiy/

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