倒立振子を作ってみよう ―― 廉価なキットで手軽に体験する
●組み立てよう
組み立ては説明書に従って順に進めれば,特に難しいところはありません.しいていえばネジが小さいことと,3カ所だけ「力の要る」場所があることくらいです.最初はセンサ基板の取り付けから始まります.いきなり極小ネジが登場します(写真10,写真11).センサ基板は対照な四角形をしていて,向きを間違えると正常に動作しないので取り付け方法に注意します(写真12).基板上の黒いブロックはフォト・インタラプタといって,光を使って車輪の回転を検出するためのセンサです.茶色の円筒型はコンデンサで,この下をよく見ると,銀色に輝くジャイロセンサが見つかります.このジャイロセンサでボディの傾きを検出します.
基板の向きに注意する.
CPU基板はネジではなく白い樹脂のスペーサで取り付けます.スペーサは根元までしっかりと挿し込まないと,抜けてきてしまうので注意が必要です(写真13).
基板の取り付けが終わったら,ケーブルの配線をします.ここで間違えやすいのは7色フラット・ケーブルの向きです.組み立て説明書にもコネクタの△印に着目するよう記述されていますが,写真が少しわかりにくいようです.実際のコネクタ(と,△マーク)は,写真14のようになっています.
右側にあるのが△マーク.
●ここからは力も要る
電子回路系の組み立てが終わったら,今度は駆動メカ部分です.まずはモータですが,往年の模型(プラモ?)ファンは感涙のマブチモータでした(写真15).これをモータホルダという金具に押し込んで取り付けますが,ここは力の要る場所第一弾で,相当堅い!です(写真16).どうしてもはめられない場合は,モータとホルダの接触部分に潤滑油(なければサラダ油でもOK)をほんの少量つけると,多少楽になります.
ひたすら堅い.怪我をしないよう力の加え方に注意.